仮想化、クラウドによってITリソースの調達が手軽になった今、情報システム部門には社外サービスに負けないサービス提供と確実なガバナンス担保が求められている。その実践のポイントを考える。
仮想化、クラウドの浸透は、状況に応じた柔軟・迅速なITリソースの調達、配備を可能にした。だが一方で、仮想サーバが乱立したり、情報システム部門が関知しないSaaSが導入されたりと、その手軽さがガバナンスの乱れにつながる例も増えた。社内のエンドユーザーが勝手に外部のサービスを使うことを防ぐ意味でも、今情報システム部門にはタイムリーかつ安定したサービス提供とガバナンスを確実に担保することが求められている。
この実現を支援する製品がサービスデスク管理ツールだ。イベント管理、インシデント管理、構成・変更管理など、ITサービスに関する各種情報について、サービスのリリースから廃棄まで、ライフサイクル全体を管理して、ITサービスの品質担保、継続的改善を図る。国内でITILが注目された2008年ごろにも外資系ベンダーを中心に、複数の製品がリリースされたが、クラウドによって「サービス」という概念が浸透した現在、あらためてニーズが高まっている。本連載ではサービスデスク製品主要ベンダーの製品を事例と共に紹介する。
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