信頼性が高いといわれるクラウドサービスであっても、障害は常に想定していなければならない。クラウド上で可用性の高いアプリケーションを開発するために気を付けるべきヒントを紹介する。
クラウドはITの信頼性を高める方法とされている。だが、ちまたには、その逆を証明するような、クラウドプロバイダーの障害をめぐるエピソードがあふれている。われわれも今では、「クラウドがバックアップリソースになり得ること」だけでなく、「クラウド自体にもバックアップが必要かもしれないこと」を理解している。アプリケーションを設計する際には、この明らかな矛盾を踏まえて作業を進める必要がある。設計者がクラウドの可用性リスクに対処する方法としては、アプリケーションの効果的なコンポーネント化、選択的冗長性、クラウドバースティング、高信頼性トランザクション処理などがある。
ITインフラはどんなものであれ、予測可能なある程度の割合で障害が発生するものだ。クラウドインフラも例外ではない。企業にハイブリッドアプリケーションが増加し、社内のデータセンターリソースのバックアップをクラウドに依存する度合いが高まる中、企業が構築するシステムも複雑化し、システム全体の信頼性がデータセンターの信頼性を下回るケースも増えている。「アプリケーションが動作するには、そのアプリケーションの2つのコンポーネントのどちらも必要」という場合、その可用性は個々のコンポーネントの可用性よりも低くなる。だからこそ、障害に強いクラウドアプリケーションを開発するためには、まずコンポーネントの構造とアプリケーションワークフローを慎重に設計する必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
生成AIの活用、意外と進んだマーケティング部門と進まない営業部門 どうして差が生じた?
HubSpot Japanが実施した「日本の営業に関する意識・実態調査2025」のポイントを、記者説...
Webサイト改善のゴール(KGI)と戦略(KPI)の決め方
連載第2回目となる今回は、Webサイト改善のためのゴール(KGI)と戦略(KPI)の設定方法...
メルマガをきっかけにした商品購入、B2B商材ではどれくらいの人が経験?
ラクスが「メルマガに関する調査レポート」を公表した。メルマガ経由のサービス購入や資...