使用率とライセンスをチューニング
仮想化のコストを大幅に削減する3つの処方せん
仮想化してもコストが下がらない。それどころかコストが増大する可能性もある。仮想化のコストに悩む企業は、以下の3つの手法を検討すべきだ。
仮想化の魅力はサーバの使用率向上にあるが、仮想化してもCPU処理能力の大半は使い切れていないのが現状だ。サーバの使用率が上がり、アプリケーションの仮想化が進むと、IT部門は新たなワークロードをサポートするためにサーバやライセンスを追加購入し、コスト増を招いている。既存のサーバハードウェアを最大限に活用していないにもかかわらずだ。
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もう1つの問題として、仮想マシン(VM)の導入(実行)が簡単なことから、IT部門は仮想サーバインフラ全体で運用されているOS、管理ツール、アプリケーションなどのライセンスコストを管理できなくなる恐れがある。
Linux on System zを運用する
Computer Weeklyは先日、米CA Technologiesのメインフレーム部門ジェネラルマネジャーのマイク・マッデン氏にインタビューした。CA Technologiesによると、スケールアウト型分散プラットフォームの多くは使用率10%以下で運用されている。仮想化が高度に進んだ分散プラットフォームでさえ、使用率は50~60%にとどまっている。これに対して、メインフレームは一般に使用率80%以上で運用されている。
CA Technologiesは、x86 VMの運用台数が多くなるとコストが大幅に増加することを示すデータを明らかにした。
「米IBMのSystem z(メインフレーム)のハードウェアMIPS(メインフレームが1秒間に命令を何百万個実行できるかを示す単位)は増加している。1000MIPS未満の構成であれば分散システムも考えるが、Linux on System zのコスト効率は極めて高いと考えている」とマッデン氏は語る。
同社のVMに関するコスト比較レポートでは、1650台のVMを運用する場合、メインフレームシステムのコストはx86システムの半分にすぎないことが示されている。サポートするVMのワークロードが同じであれば、メインフレームは使用するハードウェアが少なく、省電力で、IT管理コストが安く、ソフトウェアライセンスのコストが抑えられ、データセンターのスペース効率も良くなる。この規模になると、x86環境と比べても高価な選択肢とはいえない。
約1600台のVMというと大きな数に思えるが、同社のデータによると、300台のLinux VMを24時間年中無休でフル稼働させる場合、VM1台当たりの月間コストはSystem zが114ドル、x86システムでは133ドルになる。Linux VMが550台になるとこの差はさらに広がり、メインフレームシステムではVM1台当たり月80ドルだが、x86システムでは112ドルになる。
この数値を見るとメインフレームの方がコスト効率が良いと思えるが、「メインフレームはMIPSが増えるとコストも非常に高くなる」とマッデン氏は指摘する。
2012年にCA Technologiesからの委託で英Quocircaが実施したLinux on System zの最適化に関する報告書(英語PDF)では、IBMがSystem z用に販売している専用のIFL(訳注)エンジンはSystem z上で実行されているLinuxワークロードのみに処理能力を追加するように設計されていることが強調されている。
訳注:Integrated Facility for Linux。Linux専用のプロセッサ(CPU)。
Quocircaのアナリストであるクライブ・ロングボトム氏とロブ・バンフォース氏は報告書の中で、IFLを利用することで顧客は価格とパフォーマンスの面で大きなメリットを得ることができることを示している。「IFLに必要なのは初期費用だけで、毎月のライセンス料は発生しない。さらに、IFLの価格は通常のMIPSを基準とした(メインフレーム)ソフトウェアライセンスフレームワークには含まれない」
x86 VMの配置と密度を最適化する
メインフレームシステムの運用経験がない企業が、System z上でLinux VMを運用するという選択肢はハードルが高い。
続きはComputer Weekly日本語版 2014年2月5日号にて
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