教育機関におけるIT導入が進みつつあるが、「タブレット」「アプリ」など個別要素にのみ注目していると、意外な落とし穴にはまりかねない。特に授業など教務のIT化に絞り、5つの落とし穴を説明する。
小学校や中学校、高等学校をはじめとする教育機関のIT化が進んでいる。2010年度に総務省の「フューチャースクール推進事業」、2011年度に文部科学省の「学びのイノベーション事業」という2つの事業が相次いで開始し、実証実験などが2013年度まで続けられた。その間には、佐賀県や同県武雄市、東京都荒川区などの先進自治体、その他にも幾つかの私立学校で既に電子黒板やタブレットなどの導入検討が進み、2014年春から相次いで実行・導入のフェーズに入った。
これらのニュースは、読者の皆さんであれば当然ご存じかもしれない。ただし、約3万6000校ある全国の小中高校において、従来の学校IT化の延長線上でITの導入がすんなり進むとは思えない。本格的にシステムを利用しようとすればするほど、ITの活用範囲が、学校の基幹業務に当たる「校務」や、教室などで実施する授業の仕組みである「教務」の全体に及ぶことになる。すると、これまでの部分的で小規模なIT導入とは様相が一変してしまう。システムが大きくなれば、これまではそれほど考慮の必要がなかったシステムプラットフォームやマネジメントの考え方をあらかじめ考慮しておく必要があるからだ。
本記事では、ITの導入に潜む懸念事項と、必要な対策をどう取っていけばよいのかを中心に、学校IT化の現実について考える。前編では、IT導入に当たって見落としがちな5つの落とし穴を紹介する。
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