各国に分散した拠点間コラボレーションのため、ITインフラの刷新を進める英City & Guildsのターフリー氏。しかし、彼の部下たちはクラウド移行に反対。ターフリー氏はどうしたのか?
英国で各種職業訓練を実施している公的機関、City & Guildsはある課題に直面した。その課題とは、80カ国以上に分散した拠点で勤務する職員たちの連帯感を形成すると同時に、そのような状況に置かれた職員たちの間で文書を迅速に効率よく共有する手段を確保することだった。
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当時、職員の在宅勤務を容易にするための取り組みを始めたところ、この機会にITインフラ、業務プロセス、システムを抜本的に見直してほしいという声が高まったと、City & GuildsのITディレクター、イアン・ターフリー氏は説明する。
また、英国国内だけでも12カ所ある地方支所では、各担当地域で実施できる業務が限定されることも課題となっていた。
「われわれは全職員が協力し合って、(資格取得のための)学習に励む人たちを支援することに情熱を傾けている。しかし、お互いの勤務地がここまで遠く離れている状況で、職員同士の連帯感を分かち合うにはどうすればいいのか。これがわれわれにとっての課題だった」と同氏は振り返る。「また当時のわれわれには、職員が世界中のどんな場所にいても、組織内の情報やITシステムに簡単にアクセスできるようにしたいという悩みもあった」とターフリー氏は付け加える。
「今はもう、職員が全員オフィスに出勤しないと仕事ができないという時代ではない。職員の在宅勤務を実現するには、既存のシステムをどう変更すればいいのかを検討していた。それに、世界各地の事務所で使用しているITインフラ全ての管理は、私1人でできることでもない。だから各地の職員も管理業務に参加してもらえるような、柔軟な体制を作らなければならなかった」
こうした課題を乗り越えるために、同団体は数年前に米Citrix Systemsのリモートデスクトップ製品を展開し、スタッフの多様な勤務形態を許容するシステムに移行していた。だが、Citrix製品には何かと制約があった。
「われわれがCitrix製品を導入したのは、職員がどこにいても各自のデスクトップと文書にアクセスできるようにするためだった。英国内で利用している分には非常に快適だったが、例えば米シカゴからデスクトップにアクセスすると、ネットワークは英ロンドンの本部を経由していた。その意味でシステムの使い勝手はいまひとつだった」とターフリー氏は語る。
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