システム全体だと性能向上せず
SSDの謎、リプレースしても遅いままなのはなぜか
SSDによりデータセンターのパフォーマンス向上が期待できるが、IOPSの高さや待ち時間の短さがネットワークのボトルネックになる可能性がある。そのためシステム全体ではパフォーマンスが向上しないケースもある。
データセンターはストレージのパフォーマンスを向上するために、ソリッドステートディスク(SSD)のストレージを実装している。だが、ストレージのパフォーマンス向上と引き換えに、ネットワークに潜在的なボトルネックを引き起こしている。
柔軟でスケーラブルなデータセンターネットワークは、SSDストレージの膨大なIOPS(1秒当たりのI/O )とサーバベースのストレージアクセラレーターを処理できなければならない。ほとんどの場合、これはソフトウェア定義ネットワーク(SDN)に対応する必要があることを意味する。新しいテクノロジーがパフォーマンスを改善しても、インフラ内にある別の場所で新たなボトルネックが発生する。これはデータセンターのアーキテクチャと設計について企業が長年抱える問題だ。
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SSDストレージとSDNは相互に補完することで、最適なネットワークパフォーマンスを維持しながら、アプリケーションのパフォーマンスを向上させている。また、SDNはスイッチング機能を物理的なトラフィック処理操作から分離している。通常、コントロール段階では仮想マシンのアプリケーションや仮想アプライアンスに再配置する。IT管理者は、個別のスイッチや他のネットワークデバイスを手動で構成してトラフィックフローをまとめるのではなく、ネットワークのトラフィックフローを定義および構成している。
ネットワークのボトルネックを生むSSDストレージ
SSDやPCIeベースのソリッドステートアクセラレーター(SSA)、ストレージDIMMを含む高性能なストレージデバイスには、待ち時間が短く、IOPSが高いという特徴がある。キャッシュのための単純なスワップから、ストレージのスナップショットをキャプチャーする際の仮想マシンの読み込み時間に至るまで、ほとんどの企業のワークロードは、従来の磁気HDDで作業していたときと比較して大幅に改善される。
一方、SSDストレージは、企業のネットワークで別のボトルネックを引き起こす恐れがある。例えば、プロトコルの1つである「Fibre Channel over Ethernet」(FCoE)を実行しているSSDベースの記憶域配列では、多種多様なイーサネットのネットワークリンクで想定された許容量を超えるデータが流入する。それはパフォーマンスのボトルネックを解決するどころか、パフォーマンスのボトルネックを引き起こす。サーバ側のSSAがローカルキャッシュやリモートストレージデバイスとして動作すると、ネットワークの利用状況はさらに不安定になる。その結果、キャッシュミスが発生したときにはネットワークで断続的にトラフィックがピークに達する。
SDNはワークロード遷移のパフォーマンスやトラフィック要求の変化に対してプログラムで応答する。これは、手動で構成したネットワークインフラにはない注目に値するメリットだ。
ネットワーク内の重複排除とSDNのパフォーマンス
データの重複排除はストレージの需要を軽減する一種の圧縮技法といえる。ストレージを仮想化し1つのストレージとして扱う「シンプロビジョニング」などのテクノロジーと組み合わせることで、データの重複排除はストレージの使用量とコストを削減できる。
データは、ワークロードやサーバなどの「ソース」、またはデータの送信先やストレージのサブシステムの「ターゲット」で重複排除することが可能だ。ソースでデータを重複排除すると、ストレージにおけるデータの移動に必要なネットワーク帯域幅が少なくなり、帯域幅の使用量を抑えられる。例えば、サーバで10個の重複ファイルを排除して1つにすると、実質的に同じ量のデータをストレージに移動するときに生じるネットワークトラフィックは10分の1のサイズになる。ターゲットでのみ重複排除が行われても、ネットワークのボトルネックは改善されない。
最近の実験では、SDN制御層に重複排除の機能を含めることで、ネットワーク伝送中に重複排除をする可能性が示唆されている。SDNの制御層は仮想マシンや仮想アプライアンスとして導入されているため、重複排除のサービスを追加することは禁止されていない。SDN経由でネットワーク内の重複排除を処理する製品は誕生していないが、その原理は証明されている。
重複排除がなされたストレージブロックのフィンガープリントの保存とインデックス作成には、高いIOPSスループットと低待機時間が必要だ。そのため、SSDストレージはネットワーク内の重複排除の作業に自然と適合するだろう。
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