2016年02月05日 08時00分 公開
特集/連載

航空機メーカーAirbusに学ぶ、長期IT契約の切り方と契約の注意点契約の失敗と成功

航空機メーカーの仏Airbusは、HPとのIT契約を解除し、新たな委託先を探すことを決断した。HPとの契約の何が問題だったのか? この事例からIT契約のポイントが見えてくる。

[Caroline Donnelly,Computer Weekly]
Computer Weekly

 航空機メーカーの仏Airbus Operations(以下、Airbus)は米HPとの外部委託契約を打ち切った。そこには、長期にわたるIT契約に見切りをつけるというビジネス課題に対するヒントがある。

Computer Weekly日本語版 2月3日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 2月3日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

 英ロンドンで開催された「Gartner Datacentre, Infrastructure and Operations Management Summit」において、Airbusのホスティングサービス部門の責任者ピーター・レディグ氏がインタビューに答えた。レディグ氏によると、12年間続いたHPとの契約を段階的に縮小する決定が下されたのは、2012年に同氏がAirbusに入社した2週間後のことだったという。

 「HPとの契約は12年に及び、更新も3回行った。この契約には独占交渉権が付随していた。それが契約上非常に難しい状況をもたらし、運用上の弱点も生み出した。契約を更新しても、作業指示書の定義を一切変えなかったことが原因だ」と同氏は語る。

 その結果、説明責任の一部にグレーゾーンが生まれた。問題発生時に、HPもAirbusの社内スタッフも、誰が介入すべきかを把握していなかった。

 「HPは当社の作業範囲だと主張し、当社の社員はHPが行ってきたことだと指摘する。こうした事態は非常に厄介だ」と同氏は話す。

白紙に戻してやり直す

 この問題を解決するには、全てを白紙に戻してやり直す必要があると判断した。そこで、Airbusは提案依頼書(RFP)を発行した。RFPの最重要課題は、長年にわたって拡大してきたIT資産運用の複雑さを解消することだ。このとき、Airbusは1万2500台のサーバを運用していた。その全てを新しいプロバイダーに移行しなければならない。移行するデータベースの数は2900、アプリケーションの数は670にも上った。

 こうしたIT資産は全て航空機の製造に必要なものだ。同社の「A320」の場合、その製造には最長9年を費やすことがあり、約1万6000社のサプライヤーから調達した250万点以上の部品を使用するという。

 同社には、RFPと入札プロセスという正念場を乗り越えるため、ある秘策があった。

ITmedia マーケティング新着記事

news161.jpg

コロナ禍で縮小したマーケティング施策 1位は「オフラインのセミナー/展示会」――ベーシック調査
B2Bマーケターを対象にした調査で8割以上が「コロナ禍で実施/検討しているマーケティン...

news110.jpg

メルカリ調査 フリマアプリで売れる価格は新品の購買意思決定にどれほど影響する?
フリマプリ出品経験者は、フリマアプリでの再販価格が10%上昇すると、新品に支払える上...

news024.jpg

Google検索における2020年上半期の動向 新型コロナの影響でSEOはどう変わる?
新型コロナウイルスの影響が大きかった2020年の上半期ですが、Google検索の動向において...