未来の象徴として描かれてきた空飛ぶ車が、技術的に実現可能になりつつあるという。Uber Elevateの試みを紹介する。
何世代にもわたって、SFでは空飛ぶ車が未来の象徴として当たり前のように登場してきた。そして今もそれはSFの世界だけのものだ。だが、少し解釈を広げれば、技術的にはしばらく前から存在している。
Terrafugiaの「Transition」がその例の1つだ。Transitionはハイブリッドという考え方だが、基本的には翼を畳んで道路を走行できる自家用機だ。同じく、Flight Design General Aviationが1990年代から提供しているCTシリーズは、特徴的な3つの着陸形態を備えている。ごく最近、Kitty Hawkは、超軽量の「Kitty Hawk Flyer」の初代バージョンの垂直離着陸(VTOL)能力を水上で実演した。こうした例は、さらに多くの製品が登場する前触れといえる。
だが、テレビアニメ『宇宙家族ジェットソン』に登場するような、3次元の道路を飛び交い、人口密集地にスムーズに着陸する、密閉型の操縦席を備えた乗り物の例はない。本稿では、このようなアニメに登場する技術の全てを多かれ少なかれ実現しようとする、Uber Elevateの試みを紹介する。
2017年4月、Uber Technologies(Uber)は、新プロジェクト「Uber Elevate」の一環として、テキサス州ダラスのフォートワスとUAEのドバイで2020年までにUberに空飛ぶ車の試験飛行を行う計画を発表した。
同プロジェクトでは、VTOLテクノロジーを利用して乗客を輸送し、15分でおよそ80キロの距離を移動することを計画している。この新たな飛行機はヘリコプターに近いが、騒音や排気はなく、飛行距離も長い。
当然だが、Uberは難しい問題を抱えている。特に、同社の取り組みをサポートするテクノロジーが現存しないことが一番だ。それだけではなく、インフラ、運用コスト、必要な許認可、空域の使用方法、全般的な安全性など、直面する困難は多種多様だ。
だが、同社は独力で対処することは考えておらず、メーカーや規制機関を巻き込むつもりだ。同社は、近い将来、オンデマンド型の航空機を実現するために、イノベーションを起こそうとしている。このようなシステムの導入を野心的過ぎると感じる人もいるが、Uberは成功を確信している。
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