Uberの空飛ぶタクシーは2023年に開始予定? 夢のプロジェクトが着々と進行中車が空を飛ぶ近未来

未来の象徴として描かれてきた空飛ぶ車が、技術的に実現可能になりつつあるという。Uber Elevateの試みを紹介する。

2017年11月14日 09時00分 公開
[Haden KirkpatrickTechTarget]

関連キーワード

業務改善 | ビジネスモデル | 流通業


画像 Uberは新しいオンデマンドVTOLネットワークの構築を目指す(出典:Uber)

 何世代にもわたって、SFでは空飛ぶ車が未来の象徴として当たり前のように登場してきた。そして今もそれはSFの世界だけのものだ。だが、少し解釈を広げれば、技術的にはしばらく前から存在している。

 Terrafugiaの「Transition」がその例の1つだ。Transitionはハイブリッドという考え方だが、基本的には翼を畳んで道路を走行できる自家用機だ。同じく、Flight Design General Aviationが1990年代から提供しているCTシリーズは、特徴的な3つの着陸形態を備えている。ごく最近、Kitty Hawkは、超軽量の「Kitty Hawk Flyer」の初代バージョンの垂直離着陸(VTOL)能力を水上で実演した。こうした例は、さらに多くの製品が登場する前触れといえる。

 だが、テレビアニメ『宇宙家族ジェットソン』に登場するような、3次元の道路を飛び交い、人口密集地にスムーズに着陸する、密閉型の操縦席を備えた乗り物の例はない。本稿では、このようなアニメに登場する技術の全てを多かれ少なかれ実現しようとする、Uber Elevateの試みを紹介する。

宇宙時代を現代に

 2017年4月、Uber Technologies(Uber)は、新プロジェクト「Uber Elevate」の一環として、テキサス州ダラスのフォートワスとUAEのドバイで2020年までにUberに空飛ぶ車の試験飛行を行う計画を発表した。

 同プロジェクトでは、VTOLテクノロジーを利用して乗客を輸送し、15分でおよそ80キロの距離を移動することを計画している。この新たな飛行機はヘリコプターに近いが、騒音や排気はなく、飛行距離も長い。

 当然だが、Uberは難しい問題を抱えている。特に、同社の取り組みをサポートするテクノロジーが現存しないことが一番だ。それだけではなく、インフラ、運用コスト、必要な許認可、空域の使用方法、全般的な安全性など、直面する困難は多種多様だ。

 だが、同社は独力で対処することは考えておらず、メーカーや規制機関を巻き込むつもりだ。同社は、近い将来、オンデマンド型の航空機を実現するために、イノベーションを起こそうとしている。このようなシステムの導入を野心的過ぎると感じる人もいるが、Uberは成功を確信している。

本当に空飛ぶ車といえるか

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

製品レビュー ストックマーク株式会社

AI技術を使って必要な情報を自動で抽出/要約する「情報収集サービス」の実力

日々情報が増え続ける今、業務に必要な全ての情報を、社内外の関連ニュースや論文、特許情報などから収集していくのは至難の業だ。そこで業務に必要な情報を着実に届けるための仕組み作りに役立つサービスを紹介する。

製品資料 ゼットスケーラー株式会社

セキュリティリーダー必見:データセキュリティの複雑化によるリスクの解消方法             

クラウド利用の拡大に伴い、データが分散・肥大化する中、従来のセキュリティ対策の限界が見え始めている。データの所在や利用状況を可視化し、リスクを事前に把握して対応することが求められる今、有効となる新たなアプローチを探る。

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

AI/MLトランザクション分析から読み取る、企業のリスク管理とセキュリティ課題

AIの活用が急速に進む一方で、セキュリティリスクの増大が懸念され、企業の対応が急務となっている。本資料では、2024年2~12月までの5365億件のAI/ML(機械学習)トランザクションの分析に基づき、その実態と対策を多角的に考察する。

事例 富士通株式会社

富士通が実践、AI時代に最適な設計プロセスを実現する方法

製造業の設計現場では、設計プロセスの複雑化などの課題が山積している。こうした中、注目を集めているのが生成AIの活用だ。本資料では、生成AIがもたらす設計業務の未来について、詳しく解説する。

製品資料 富士通株式会社

チャットbotだけで終わらせない、生成AIの“高度な活用”を実現するには?

多くの企業が業務における生成AIの有用性を実感する一方、高度な活用を目指すに当たり、壁に突き当たっているケースは多い。既存の業務やシステムと生成AIをスムーズに組み合わせ、自社に合った形で活用するには、どうすればよいのか。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。