「Windows 10 Fall Creators Update」の10大強化点をおさらい 知らないと損をする?「OneDrive」の復活機能から「Windows Mixed Reality」まで(1/2 ページ)

Windows 10の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」では、幾つかの重要な新機能や機能強化点がある。知っておくべき主要な点をまとめた。

2018年01月27日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]
画像 Windows 10 Fall Creators Updateで加わった機能、強化された機能を確認する

 Microsoftは「Windows 10」の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」で、さまざまな機能強化を施した。ユーザーインタフェース(UI)に加え、音声アシスタント「Cortana」やWebブラウザ「Microsoft Edge」などのコンポーネントも強化した。

 Windows 10 Fall Creators Updateが企業に与える影響の大きさは、エンドユーザーの作業方法や、日常のワークフローに取り入れているWindowsの機能に応じて変わってくる。今回のアップデートは、ほとんどのエンドユーザーにとって、少なくともある程度のメリットを感じるのに十分であることは間違いない。

Fluent Design System

 「Fluent Design System」は、Windowsのコンポーネントとアプリケーション用のUIに関する、新しいデザインコンセプトだ。Fluent Design Systemは、MicrosoftがモバイルOS「Windows Phone 7」で初めて導入したUI「Modern UI」をベースに、それを引き継ぐ形で構築した。これによりWindows 10のUIに、動作、透明度、奥行きなどに関連する変化をもたらす。

 Windows 10 Fall Creators UpdateでのFluent Design Systemの適用は、現時点ではスタートメニューや通知機能の「アクションセンター」など一部のコンポーネントに限られており、こうした変化の大半は非常に微細だ。Microsoftは今後、Fluent Design Systemの採用を継続的に推し進めていく。

入力の強化

 MicrosoftはWindows 10 Fall Creators Updateで、タッチ機能と手書き機能を強化した。仮想キーボード「タッチキーボード」の予測入力機能や手書き入力機能を強化。スタイラスペンによる画面のスクロール操作も可能にした。

 スタイラスペンを探す機能も追加した。エンドユーザーが最後にスタイラスペンを使って作業した場所を追跡する機能だ。さらにプレゼンテーションソフトウェア「Microsoft PowerPoint」のスライド切り替え操作に、スタイラスペンを使用できるようにした。

 Windows 10 Fall Creators Updateは視線制御を導入し、アイトラッカーデバイスとの組み合わせで、視線だけで仮想キーボードやマウスを操作できるようにした。

OneDriveの「ファイルオンデマンド」

 オンラインストレージ同期サービス「OneDrive」には、「Windows 8.1」のときにはあったものの、Windows 10になってなくなった機能がある。OneDriveのクラウド環境のみに保存しているファイルを、ローカルに保存しているファイルと同じように参照できる機能がそれだ。Windows 10では搭載しなかったこの機能が、Windows 10 Fall Creators Updateでは「ファイルオンデマンド」(Files On-Demand)という名称で、OneDriveの主要機能として復活した。

 エンドユーザーがエクスプローラーで、OneDriveのクラウド環境に保存したファイルのアイコンをダブルクリックすると、そのファイルがローカルにダウンロードされる。オフラインで利用可能にするファイルを選ぶこともできる。

 ファイルオンデマンドは、ローカルドライブの容量を節約するのに役立つ可能性がある。エンドユーザーはファイルオンデマンドを使うと、デバイスを問わず、OneDriveのクラウド環境に保存したファイルを簡単に利用できるようになる。

マイ連絡先

 連絡先管理ツール「People」の「マイ連絡先」機能を使用すると、エンドユーザーは最大3人の連絡先をタスクバーにピン留めできる。その相手とのメールやMicrosoftのビデオチャットサービス「Skype」でのコミュニケーションなどが容易になる。

 エンドユーザーは、ピン留めした連絡先にファイルをドラッグするだけで、その相手とドキュメントを共有できる。過去のやりとりの内容をスクロールして確認することも可能だ。

Windows Mixed Reality

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       1|2 次のページへ

新着ホワイトペーパー

市場調査・トレンド SUSE ソフトウエア ソリューションズ ジャパン株式会社

ベンダー依存から脱却、柔軟かつ統合的なLinux環境を構築する方法とは?

エンタープライズ向け技術は、Linuxを中核に据え、オープンソースで動作しているものが多い。しかし近年、一部のベンダーが契約による囲い込みを強めており、ベンダーロックインのリスクが高まっている。安定したLinux運用を実現するには?

製品資料 株式会社野村総合研究所

運用効率化に欠かせないITSMツール、ノンカスタマイズが正解とは限らない?

ITサービスへの要求は年々増大しており、その対応を手作業でカバーするには限界がある。そこで導入されるのがITSMツールだが、特に自動化機能には注意が必要だ。自社に適した運用自動化や作業効率化を実現できるのか、しっかり吟味したい。

製品レビュー 株式会社クレオ

現場でカスタマイズ可能なITシステム、コストと時間をかけずに実現する方法とは

業務効率を高めて生産性を向上させるために、多くの企業がITシステムの導入を進めている。しかし、自社の業務に合わないITシステムを導入してしまっては、逆に生産性が低下する可能性も高い。この問題をどう解決すればよいのだろうか。

製品レビュー グーグル合同会社

重要なエンドポイントを守る、Chromeブラウザを企業向けに安全性を強化する方法

世界中で広く利用されているChromeブラウザは、業務における重要なエンドポイントとなっているため、強固なセキュリティが必要となる。そこでChromeブラウザを起点に、企業が安全にWebへのアクセスポイントを確立する方法を紹介する。

製品資料 グーグル合同会社

Chromeの拡張機能:企業における今求められる管理戦略とは

Google Chromeの拡張機能は生産性の向上に不可欠な機能であり、ユーザーが独自にインストールできる一方、IT管理者を悩ませている。ユーザーデータを保護するためにも、効率的な運用・監視が求められるが、どのように実現すればよいのか。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。