マルチクラウドは幻想にすぎない。プロバイダーのうたい文句通りにはいかない。それでもマルチクラウドが必要なのであれば、次善策を検討しよう。
前編(Computer Weekly日本語版 1月10日号掲載)では、クラウドプロバイダーが主張するクラウド間のシステム(ワークロード)移行が容易なことではなく、現実的ではないことを解説した。
後編では、それを踏まえてクラウド移植性を実現する方法を検討する。
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 1月24日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
機能やサービスはクラウドプラットフォームごとに異なるため、ワークロードが非常に単純かつ自己完結型でない限り、単純にワークロードを別のクラウドに移行するのは難しい。ただし、この困難を回避する方法が1つある。それは、PaaSなど、特定のクラウドプラットフォームに結び付いていないアプリケーション環境を利用する方法だ。アプリケーションに必要なサービスの多くはPaaS自体に多数用意されているため、クラウド間で環境全体を移行できる場合にはPaaSが移行に役立つ。
Gartnerのテクノロジーおよびサービスプロバイダー調査グループでリサーチディレクターを務めるマシュー・チャン氏は、次のように説明する。
「PaaSプロバイダーは、実のところIaaSに全く価値を見いだしていない。例えると、家全体を持ち上げて別の場所に移すようなものだ。基盤となるインフラが全てそろっていれば、それほど苦労はしない」(チャン氏)
その顕著な例が、Red Hatの「OpenShift」だ。このプラットフォームでは、ユーザーがDockerコンテナを使ってアプリケーションを構築、導入できる。Dockerコンテナは、オンプレミス、Azure、AWS、GCPに導入可能なバージョンが用意されている。従って、理論上は先述した任意のプラットフォームにアプリケーションを移植できる。
だが、ここでも依存関係に関する同じ注意点が当てはまる。
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 8月7日号 光無線技術Li-Fiが「アリ」な理由
Computer Weekly日本語版 7月17日号 ツールを使え!
Computer Weekly日本語版 7月3日号 本当に役に立つ人材の見つけ方
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...