2018年01月26日 08時00分 公開
特集/連載

ブロックチェーンによる分散型クラウドストレージの可能性他人のHDDにファイルを保存?

ブロックチェーンをDropboxやGoogleドライブのようなクラウドストレージに応用するサービスがある。ブロックチェーンを使ったストレージサービスは普及するだろうか。

[Antony Adshead,Computer Weekly]

 データストレージの基礎となる要素は多数あるが、中でも重要なのは“そこに格納するのは単一の信頼できるコピー、またはその一部である”という概念だ。これは、ファイルシステムなどのコンセプトにおいて守られてきた。例えばファイルの整合性を保証するため、ロッキングのメカニズムが採用されている。

 ただ実際には、この概念はあまり徹底されていない。メールやインターネットなどによって、あるファイルの複数のバージョンが社内のストレージシステム全体に拡散しているのは周知の事実だ。

 とはいえ、金融取引や医療記録など、正式なバージョンの情報を1つしか持たないことが絶対に不可欠な状況もある。データのコピーを1つだけ保持することには、経済面からも正当な理由がある。同じファイルの複製を不必要に保持するよりも単純に安上がりだ。

 そこでブロックチェーンの話に入ろう。これは、自己検証が可能で改ざん防止機能(シャーディング、暗号化、分散)を備えたデータのチェーン(鎖)で、閲覧や共有ができる。共有の範囲は限定することも限定しないこともできる。この仕組みで真のバージョンを1つだけ保持し、その情報をユーザー全員に配布する。

 従って、提供されるストレージに対して要求される、重要な特質がある。ブロックチェーンの実体にはデータが格納されているが、小さなブロック以上にチェーンをつなぎ合わせるのは推奨されない。チェーン全体が扱いにくくなるからだ。

 つまり、ブロックチェーンはよく知られている通り単純なストレージではない。ところが最近、ストレージにブロックチェーンを適用する新興企業が何社か登場した。




続きを読むには、[続きを読む]ボタンを押して
会員登録あるいはログインしてください。






ITmedia マーケティング新着記事

news113.jpg

日本のスマホ決済アプリのインストール数は75%成長 バンキングアプリ利用も急増――Adjust調査
2020年上半期は特に日本において、新型コロナの影響でファイナンスアプリの利用が活発化...

news048.jpg

ニューノーマル初の年末商戦 成功の鍵は「送料無料」と「低価格」、そして……――Criteo予測
コロナ禍の収束が見通せないながらも、人々の消費は少しずつ動き出しています。ホリデー...

news177.jpg

広告業界の倒産、4年連続増加の可能性も――帝国データバンク調査
広告関連業者の倒産動向調査(2020年1〜9月)の結果です。年末に向け、新型コロナウイル...