2018年、MicrosoftはWindowsとOffice以外で存在感を示せるか?CW:Windows Phoneの失敗から学べ

Microsoftはマインドシェアを高める必要がある。非Windowsユーザーや非PCユーザーとの関わりをもっと増やさねばならない。モバイルの波で失敗した同社が、デジタルアシスタントの波に乗ることはできるだろうか。

2018年04月13日 08時00分 公開
[Richard EdwardsComputer Weekly]
Computer Weekly

 Microsoftの収益は増えている。だが、大手競合企業のAmazon、Apple、Google、Facebookに比べると、同社のマインドシェアや市場関連性の認知度は低下している。

Computer Weekly日本語版 4月4日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 4月4日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

 サトヤ・ナデラ氏率いるMicrosoftはいまだ(痛みを伴う)改革の途上にあり、誰もが知っているPCを基盤とする「Windows」や「Office」中心の企業から、投資家が自身のポートフォリオに組み入れたいと考える「Microsoft Azure」やAIサービスを提供する企業へと姿を変えようとしている。だが、Microsoftは多くの点が進化の途中段階にある。そのため、複雑に絡み合う市場や業務部門に不可欠とはいえないまでも何か有益なものを提供できることを、ビジネス、企業、政府、消費者、パートナーに納得させなければならない。

普段の生活の中では意識しない「コンピューティング」

 最近Appleが「iPad Pro」のプロモーションビデオとして「What's a computer」(コンピュータって何)を公開している。これが人々にどのように受け取られているかは分からない。(Microsoftと違って)Appleは自社のYouTubeコンテンツにコメントを投稿できないようにしているためだ。ただ、消費者の立場から見ると、この広告には一理ある。PC、スマートフォン、タブレットを使ってビジネスアプリケーションを実行したり、宿題に取り組んだりする人々は、誰も「コンピュータを使っている」とは思わない。

 Microsoftが現在展開している「More Personal Computing」(よりパーソナルなコンピューティング)戦略の中心に目に見える形で据えられているのが、「Windows 10」と「Surface」だ。Surfaceは、適応力はあるが、依然高価な端末だ。この組み合わせは、同社がこれまで関わってきたデスクトップ分野では影響力を維持できる。だが、プラットフォームという点で見れば、Microsoftは非Windowsユーザーや非PCユーザーとの関わりをもっと増やす必要がある。

聞き、学び、予測できるクラウド

 普通の人々にとって「コンピューティング」とは、クラウドやデータセンターと呼ばれる場所で行われていることだ。もちろん、Microsoftはそのどちらの場所でも存在感を示している。そのため、ハイブリッドITのニーズがある組織にサービスを提供するのに有利な立場にある。だが、さまざまなニーズが飛び交うコンシューマー市場で関連性を維持するには、Microsoftが役に立ち、さらにはMicrosoftのサービスが不可欠だということを市場に伝える新しく信頼性の高い方法を見つけなければならない。

 モバイルの波が押し寄せてきたとき、Microsoftは「Windows Phone」を有益で不可欠なものにしようと試みたが失敗に終わった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news131.jpg

Instagramでバカ正直に「広告」を明示するとリーチが下がる? 責任者の回答は……
Instagramの責任者であるアダム・モッセーリ氏は、自身のアカウントでの情報発信シリーズ...

news076.jpg

Xは? TikTokは? Metaは? トランプ氏勝利で笑うソーシャル、泣くソーシャル
4年ぶり2度目のトランプ政権が実現することで、主要ソーシャルメディア各社はどのような...

news054.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年11月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...