IoTとAIの融合に本気のMicrosoft 「Azure IoT Edge」ツール群とは?「AIとIoTが一緒になることで相互に補完できる」

Microsoftは同社が提供する多くのAI(人工知能)機能をインターネット接続型デバイスに拡張した。パブリッククラウドの統合データセンターモデルにおけるIoTの欠点を一部解消するためだ。

2018年07月11日 05時00分 公開
[Trevor JonesTechTarget]
画像 IoTアプリケーションの促進剤となるか

 AI(人工知能)とインターネット接続型デバイスが「Microsoft Azure」のクラウド戦略の要素として融合した。Microsoftは、これらの全く異なるテクノロジーを結び付けることで、相互補完し、さらなる強化を目指している。

 Microsoftの開発者向けカンファレンス「Microsoft Build 2018」で公開された新機能から判断すると、同社は2018年から2021年にかけてIoTに50億ドルを投じる計画だという。その取り組みではAIが大きな役割を果たすと考えられる。同社は、パブリッククラウドの拡張として、統合されたサービス構造を作り上げようとしている。その証拠に多くのAzure機能がデータを扱う先端の端末(エッジデバイス)で利用できるようになっている。

 Microsoftが提供する「Azure IoT Edge」というオープンソースプログラム(ランタイム)を使用すると、ユーザーはより適切にIoTアプリケーションの編集ができる。MicrosoftのエッジコンピューティングモデルはAmazon Web Services(AWS)の「AWS Greengrass」のモデルに似ている。AWS Greengrassは、AWSが、AWS以外のデバイスにコンピューティング機能を追加する方法として推進しているものだ。

 パブリッククラウドのベンダーは企業を説得し、その企業が所有するデータセンターを縮小させ、システムの稼働(ワークロード)をクラウドへと移行させている。そうしたクラウドの環境は、企業から数百キロや数千キロ離れていることが多い。アプリケーションをインターネット接続型デバイスにつなぐ場合、遅延や転送コストの問題が発生することがある。また、貧弱な接続が原因でデバイスへのアクセスが失われる恐れもある。この領域でのパブリッククラウドの欠点に対処するために、MicrosoftとAWSの両社は多くの機能をエッジデバイスに提供しようと取り組んでいる。

画像認識APIを実装、ドローン活用も広がる

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

市場調査・トレンド 日本アイ・ビー・エム株式会社

競争優位性を確保するために取り組むべき「ハイブリッドバイデザイン」の全体像

ハイブリッドクラウド環境は、多くの組織でハイブリッドバイデフォルトとして構築されてきた。しかし、この無秩序な環境が、サイロ化や混沌を招いている。今必要なのは、戦略的にハイブリッドクラウド環境を構築することだ。

製品資料 日本アイ・ビー・エム株式会社

生成AI時代のハイブリッドクラウド、価値を最大化するためのアプローチとは?

ハイブリッドクラウドと生成AIはDX推進のけん引役とみられているが、ある調査では成功企業が25%にとどまるという結果も出ている。その主な原因が、クラウド導入に計画性がなく、戦略に一貫性がないことだ。どう改善すればよいのか。

製品資料 株式会社AIT

そのファイル転送で大丈夫? リスク・遅延・中断に悩まされない環境の作り方

大容量データの送受信には、通信遅延や帯域制限の課題がある。本資料では、高速で安全なデータ送信を実現できるファイル転送プラットフォームを紹介する。導入時に気になるポイントとともに、料金プランも分かりやすく解説している。

市場調査・トレンド アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社

基礎から分かる、Amazon Web ServicesでAPIを効果的に活用する方法

APIを活用することで多彩なシステムを手軽に構築することが可能になる。Amazon Web Services(AWS)を有効活用する上でも、APIをどう使っていくかが重要だ。本資料は、APIの基礎知識からAWSでAPIを効果的に活用する方法まで解説する。

技術文書・技術解説 Datadog Japan合同会社

AWS、GCP、Azureなどクラウドネイティブ環境における5つのセキュリティ強化策

Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureなどクラウドネイティブ環境のセキュリティを強化するには何をすればよいのか。ログの収集や分析を高度化するためのベストプラクティスを解説する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか

なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...