HDDベースの共有ストレージで映画を製作していたTechnicolorは、多くの課題を抱えていた。そこでExceleroの「NVMesh」を使ってNVMe over Fabricsを構築。すると「設定を間違えたのか」と疑うほど高速化したという。
メディアおよびエンターテインメント業界の大手企業の1つであるTechnicolorは、160TBのNVMeフラッシュストレージを本格稼働させた。これにより、映画製作プロセスのパフォーマンスが大幅に向上した。
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Technicolor(本社:フランス)は25カ国に1万4000人以上の従業員を擁している。Excelero製品を試験導入したのは、米ロサンゼルスの拠点で長編映画を製作しているチームだった。
Technicolorは、セットの構築から各種エフェクト、編集、配信に至る映画製作プロセス全体に携わっている。映画の製作に際して扱う素材の容量は約10TBから約350TBに増加する。複数のユーザーが同一のデータセットでそれぞれ作業できる体制になるまでは、ワークストリームの数が急速に増加する。
この分業体制に移ると、同時アクセスが必要になる。従来は、HDD共有ストレージの「Quantum StorNext」を使ってデュプリケートコピーを作成したり、データへアクセスするスケジュールをやりくりしたりして処理していた。
そこで同社は、こんなやり方に甘んじることなく、この並行処理の問題を解決したいと望むようになったと話すのは、Technicolorのエンジニアリングディレクター、アミール・ベマニアン氏だ。
「誰もがパフォーマンスを存分に発揮できる環境、複製、スケジュール調整をしなくても同じ条件で作業ができる環境をわれわれは求めていた」と、同氏は当時を振り返る。「2017年までは、これは不可能なことだった。常にどこかしら欠けている部分があった」
ベマニアン氏によると、その欠けていた部分はIntelのNVMeフラッシュドライブだった。ここへExceleroのソフトウェアでNVMeドライブ上にLUNを構築し、StorNextおよびGPFS(分散ファイルシステム)と接続したという。
新システムの概念実証(PoC)は2017年12月に開始された。
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