ソフトウェア定義ストレージ市場を活性化させるのは、個性的な新興企業だ。数あるサプライヤーの中から、注目に値する5つの新興企業とその製品を紹介する。
前編(Computer Weekly日本語版 7月4日号掲載)では、ソフトウェア定義ストレージの基礎から進化の方向性、製品の選び方を解説した。
後編では、注目すべき5つのソフトウェア定義ストレージサプライヤーを紹介する。
本稿で製品をまとめるに当たって注目したのは、ソフトウェア定義ストレージを提供している比較的小規模な新興企業だ。ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージを混在させた製品と、その3つ全てを満たそうとせず、いずれかのユースケースを重視するソリューションがある。
StorPoolは、ブロックストレージを重視するスタートアップ企業だ。StorPoolは2011年にブルガリアで創立され、英国と米国にも拠点を構えている。同社のソリューション「StorPool」は分散スケールアウト型ブロックストレージで、「Linux」で動作するコモディティコンポーネントを使用する。
ノードはストレージプロバイダー側にも利用者側にも配置できるため、専用ストレージプラットフォームとしても、ハイパーコンバージド形式でも導入できる。Linux以外のプラットフォームをサポートする場合は、例えば「Windows」や「VMware vSphere」にiSCSIボリュームをエクスポートする。
同社が主にターゲットにするのは、顧客向けソリューションの開発に取り組んでいるマネージドサービスプロバイダーやソリューションプロバイダーだ。プラットフォームをインストールして直接サポートするという点が、StorPoolを独特の存在にしている。サポートには、ソフトウェアのアップグレードやパッチの適用が含まれる。
東欧のストレージ関連スタートアップ企業Core Technologyは、現時点では分散型ファイルシステム「MooseFS」に力を入れている。同社のプラットフォームは、オープンソースリリース(ライセンスはGPL v2)と、高い可用性をサポートするエンタープライズレベルの機能を含む製品(「MooseFS Pro」)で提供される。
ほとんどのソフトウェア定義ストレージソリューションと同様、MooseFSはLinuxに導入され、一元管理、メタデータバックアップ、ストレージ機能をサポートする。クライアントは、Linux、Windows、「macOS」などをサポートする。さらに、「Raspberry Pi 3」と「Raspbian Jessie」(Raspberry Pi用OS)を使って、ArmでMooseFSを実行することもできる。
MooseFSは、階層化ストレージのサポート、イレージャーコーディング、POSIX準拠を全て備え、純粋なストレージとしても、ハイパーコンバージドモードのストレージとしても導入できる。このソフトウェアは、VM、インスタンス、専用ハードウェアにも簡単に導入可能だ。
Minioは2014年に創立され、2017年末には2000万ドルを売り上げた気鋭の開発企業だ。
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