Druvaが発表したレポートによると、クラウド導入企業の53%はクラウドへ移行してもコストを削減できていないという。だが、クラウドへの移行のメリットはコストの削減だけだろうか。
Druvaのレポート「State of Virtualization in the Cloud」(クラウドにおける仮想化の状態)の2018年版によると、企業は依然として仮想化したワークロードをクラウドに移行する際のコスト削減に悪戦苦闘しているという。仮想マシン(VM)をクラウドで運用する企業は着実に増加しているものの、多くの企業がオフプレミスへワークロードを移行させてもコストを削減できていないことをレポートは示している。
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170人の調査対象者の回答を基に作成された同レポートによると、2017〜2018年の間にクラウドでVMを運用する企業の割合が10%増加し、41%になった。だがそのうち53%は、クラウドへ移行してもコストを全く削減できなかったと答えている。
レポートの執筆者によると、効率的なコスト削減が報告されないのは、クラウドオーケストレーションの定型的な手続きに頼り過ぎるなど、複数の要因が関係するという。
「クラウドへ仮想ワークロードを移行させる過程には困難が伴う。例えば、回答者の約4分の3はエラーが起きやすいプロセスに依存し過ぎていたり、データの状態が不確かなまま移行していたりしている。その結果としてリスクが生まれ、コスト削減効率が下がっている」とレポートは伝えている。
この点に関して、Druvaの製品およびアライアンスのバイスプレジデントを務めるデイブ・パッカー氏は次のように語る。「クラウドは、企業やベンダーがクラウドリソースをどのように利用するかに関して、規律に従うよう求める」
「クラウドに移行するメリットは大きい。企業がコスト削減を確実に実現するには、可視化やデータ管理の要件が厳しい。そのため53%の回答者がいまだに目標の実現に苦戦している」と同氏は補足する。
ただし、クラウドを利用する企業の最大の目的はコスト削減ではない。
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