従業員の集中力を乱すものの正体とは?
オフィススイートでどうやって生産性を上げるのか 2019年に注目したいトレンド
従業員の生産性向上につながる製品や技術は、今後も引き続き注目すべきテーマだ。専門家3人に、これに関する2019年の予想を聞いた。
従業員が利用する業務アプリケーションの利用方法を簡単にしつつ、業務環境のセキュリティを高めることがIT部門に求められている。
IT部門は従業員が注意散漫になってしまう要因をなくし、ワークフローを効率化できるような技術や製品を利用して、従業員の快適性を高める可能性を模索すべきだ。エンドユーザーの生産性向上は、「Office 365」のようなオフィススイート製品などと緊密に関連する問題だ。
これに加え、業務で利用するアプリケーションの入り口を一元化し、ユーザー認証を簡単にする技術や製品も生産性向上に役立つ。企業はこういった技術の進歩に注意を向ける必要がある。
エンドユーザーの生産性向上に関する、2019年の技術トレンドについて専門家3人に予想を聞いた。
従業員の集中力欠如が問題に
Forrester Researchのアナリスト、アンドリュー・ヒュウィット氏
企業は「デジタルワークプレースにおける注意散漫」というテーマについて深く掘り下げるようになっている。ある調査では、従業員の71%が業務において「高いレベルの集中力を必要とする」と回答している一方、そのうち「その集中のレベルを達成できている」と回答したのは38%にとどまるという結果が出ている。従業員が集中できていないことは、企業の生産性を考える上で憂慮すべき問題だ。
Office 365には、従業員の業務時間中の行動を分析できる機能がある。Office 365の「Microsoft MyAnalytics」によって、従業員は自身の業務上の習慣や傾向を把握でき、それを生産性の向上に役立てられる。例えばMicrosoft MyAnalyticsによって「Outlook」にワークフローを組み込めば、スケジューリングを大幅に改善できるだろう。
Office 365を導入していない企業は、Sapience Analyticsが提供する製品のような、生産性を阻害する要因を診断するのに役立つさまざまなツールに注目するとよい。
安全なユーザー認証の必要性
Pacific Islands Ocean Observing Systemのシステム管理スペシャリスト、ジョー・ギルモア氏
2要素認証がなければ、業務環境は安全ではない。2要素認証は、ユーザー名とパスワードによる認証のことではない。ユーザー名とパスワードはいずれも「ユーザーだけが知っている何か」という同一の認証要素のカテゴリーに属する。一般的な認証要素として、「ユーザーだけが知っている何か」の他、「ユーザーだけが所有している何か」「ユーザー自身の特性」の3種類がある。
「ユーザーだけが知っている何か」には、ユーザー名やパスワードが含まれる。「ユーザーだけが所有している何か」には、認証ソフトウェア「Google Authenticator」によるトークンなどが含まれる。「ユーザー自身の特性」には、網膜や指紋などデバイスでスキャン可能な生体認証情報が含まれる。この他、4つ目の認証要素として考えられるのは、「ユーザーの居場所」だ。この場合はGPS機能を使って、オフィスなどユーザーが認証時にいるはずの場所を確認する。
こうした認証要素のうち、異なる2つの要素を組み合わせて認証するのが2要素認証だ。
単一の認証要素だけでは、辞書に登録されている単語をパスワード解読にランダムに用いる「辞書攻撃」のようなありふれた攻撃によって、組織内のあらゆるデバイスが攻撃者によってセキュリティ侵害されてしまう。
オフィススイート製品の進化
Gartnerのバイスプレジデント、マイケル・シルバー氏
MicrosoftのOffice 365と、Googleの「G Suite」がオフィススイートの主要な製品だ。現状はOffice 365の方がこの市場では優勢だ。
Google、Microsoftの両社とも現状の導入状況には満足しておらず、この市場における企業間競争は激化している。この結果、過去5年間のオフィススイート製品における技術革新は、それより前の5年、10年と比較して大幅に進んだ。
オフィススイート製品に関してユーザーが感じる共通の不満は、文書を作成する方法が長年ほとんど変化していない点くらいだろう。しかしまだ、クラウドベースのオフィススイート製品を導入していない企業は少なくない。今後もオフィススイート製品における技術革新と企業間競争は加速するだろう。
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