2019年07月24日 05時00分 公開
特集/連載

なぜ学校の「ERP」導入はうまくいかないのか【前編】学校の「ERP」導入でコストが激増 元凶は「カスタマイズ」

米フロリダ州のマナティー学区は、2016年にERP製品導入プロジェクトを発足させたものの、予算が当初の2.5倍以上の2600万ドルにまで膨れ上がった。トラブルの根本にはカスタマイズがあったという。

[Patrick Thibodeau,TechTarget]
画像

 ERP(統合業務)製品導入プロジェクトは、コストが超過したり、スケジュールが遅れたり、トラブルが起きたりすることがしばしばある。米フロリダ州のマナティー学区も例外ではない。同学区のERP製品導入プロジェクト予算は当初約1000万ドルだった。それが2600万ドルへと膨れ上がった。変更の指示、プロジェクトの人材不足、意思決定の遅れ、カスタマイズといった要素全てが、コスト超過に影響した。

 プロジェクトの破綻は、導入予定だったOracleのERP製品「PeopleSoft」のトレーニングを除いて、ほぼ全域で生じた。ERP製品を評価するためにマナティー学区が雇ったコンサルタントは、PeopleSoftに携わる人材の育成を担当したベンダーについて「素晴らしい仕事をした」と称賛した。だが、その評価も長続きはしなかった。

 マナティー学区のERP製品導入プロジェクトは2016年に始まった。比較的厳しいスケジュールではあったものの、2017年の稼働開始予定日に間に合うように、ERP製品のトレーニングを完了させた。ところが稼働開始が2018年7月に延期となった。そのため稼働までの間、トレーニング内容は受講者の記憶から少しずつ薄れていった。「その後、補強のトレーニングを実施することはなく、結果としてトレーニングが無駄になってしまった」と同学区のコンサルタントは報告している。同学区内には61校の学校があり、生徒数は5万人近くに及ぶ。

カスタマイズがプロジェクトを妨害する

ITmedia マーケティング新着記事

news046.jpg

F1層(20〜34歳女性)に聞く「タピオカドリンクを飲む理由」――ミュゼマーケティング調べ
タピオカドリンクを購入する理由などを、20〜34歳女性1764人にリサーチしています。

news043.jpg

「GAFA」を脅威と言う前に正しく理解する――オプトホールディング鉢嶺 登氏インタビュー
『GAFAに克つデジタルシフト』(日本経済新聞出版社)を上梓したオプトホールディング代...

news015.jpg

ラグビーに関心を持つ人が急増――マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティングが調査
「2019年スポーツマーケティング基礎調査」の結果から速報値を紹介します。