開発部門、運用部門、ビジネス部門の3者が協力する「BizDevOps」が活気づいている。さまざまなITベンダーがBizDevOps機能を提供し始めているが、ユーザー企業にとっては「高根の花」の可能性がある。
開発部門、運用部門、ビジネス部門の3者が協力する「BizDevOps」は、ビジネス目標とIT目標の連携を促す。BizDevOps用のツールは多数存在する。だがユーザー企業は、こうしたツールを効果的に使用できる状況にはない。
2019年7月、アラート管理ツールベンダーのPagerDutyはBizDevOpsツール「Business Response」を発表した。技術部門以外の従業員をターゲットにしている。AppDynamics(Cisco Systemsが買収)やNew Relicなどのアプリケーションパフォーマンス監視(APM)ベンダーも、ビジネス関係者向けのダッシュボードとワークフロー機能を提供している。
VictorOpsを買収したことでPagerDutyの新たな競争相手となったログ分析ベンダーのSplunkは、2019年4月に業務用のデータマイニング製品「Splunk Business Flow」を提供開始した。Atlassianもビジネス部門向けのインシデント対応を自動化するツール「Opsgenie」を提供済みだ。
ユーザー企業側の現状に目を向けると、ほとんどの企業は、BizDevOpsを実際に実践できているかどうか、いまだ不明だとアナリストは語る。顧客価値を高めることの重要性が増すにつれ、ITシステムはますます多くのビジネス分野と、人々の働き方に浸透し始めている。だが「どの企業も、新しい市場に参入する方法を見つけ出せていない」と、調査会社RedMonkのアナリスト、レイチェル・スティーブンズ氏は語る。
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