次世代メモリ「Optane」はDRAMと何が違う? 2つの動作モードを解説「Optane」で進化するメモリ技術【後編】

Intelの新メモリ技術「3D XPoint」をベースにしたメモリモジュール「Optane DCPM」は、Memory ModeとApplication Direct Modeの2つのモードで動作する。それぞれの違いを解説する。

2019年12月10日 05時00分 公開
[Kurt MarkoTechTarget]

 前編「Intelが次世代メモリOptaneで実現した『ストレージクラスメモリ』とは?」では、IntelとMicron Technologyが共同で開発した新メモリ技術「3D XPoint」をベースにしたメモリモジュール「Intel Optane DC persistent memory」(Optane DCPM)を紹介した。後編はOptane DCPMが備える2つの動作モード「Memory Mode」と「App Direct Mode」を解説する。

従来のDRAM感覚で使える揮発性の「Memory Mode」

 Memory ModeはDRAM(Dynamic Random Access Memory)とOptane DCPMで共通のメモリプールを形成する。OSもアプリケーションもOptane DCPMを従来のDRAM同様のメインメモリだと見なすので、既存のアプリケーションでも利用でき、Optane DCPMのためにアプリケーションを作り直す必要がない。DRAM同様、電源がなければOptane DCPMのデータは失われてしまう。

 Memory ModeはDRAMとOptane DCPMをハイブリッド化して利用することで、メインメモリの容量を増やしつつ、DRAMのデータ処理の高速性を維持できる。このためデータ処理のレイテンシ(遅延)をより低減した処理を実現できる可能性がある。Memory Modeは、仮想マシンで構築したデータベース管理システムのような、処理に大量のメモリ容量を必要とするアプリケーションが主要な用途になると想定される。

データ保存を重視した不揮発性の「App Direct Mode」

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