2020年02月17日 05時00分 公開
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D-Waveが直面した「量子コンピュータ」の“限界”とは? どう乗り越えるのかD-WaveのCEOに聞く「量子コンピュータ」の可能性【前編】

複雑な計算問題を解くのに優れている量子コンピュータは、企業の課題解決にも役立つ可能性がある。量子コンピュータベンダーD-WaveのCEOに、量子コンピュータの用途と開発状況を聞く。

[Gabriella Frick,TechTarget]

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 量子コンピュータはまだ研究が始まったばかりだが、急速に進化している。こうした中、さまざまな業界に役立つ量子コンピュータの大きな潜在能力が判明し始めている。

 マサチューセッツ工科大学(MIT:Massachusetts Institute of Technology)の技術誌MIT Technology Reviewが2019年12月に開催したカンファレンス「Future Compute」で、カナダの量子コンピュータベンダーD-Wave Systemsの最高経営責任者(CEO)、アラン・バラツ氏が登壇。MIT Technology Reviewとの議論を通じて、量子コンピュータの開発状況と、そのビジネス用途を紹介した。前後編にわたり、その内容を紹介する。

―― 最高情報責任者(CIO)が、ビジネスへの量子コンピュータの活用を考えるべき理由は何でしょうか。

アラン・バラツ氏 量子コンピュータは難しい問題を解決するまでの時間を短くできる。例えば物流事業であれば梱包と輸送、車両スケジュールの改善、航空業界であれば乗員や便のスケジュールの改善などが挙げられる。今までこのような大掛かりな問題を解決するための計算には、膨大な時間がかかっていた。量子コンピュータは、問題の解決策を出すまでの時間を大幅に短縮し、今までよりもさらに良い解決策を出せる可能性がある。

―― 計算の速さは量子コンピュータの最も重要な要素なのでしょうか。

バラツ氏 企業が量子コンピュータに求める性能は処理スピードのこともあれば、解決策の品質のこともある。解決策の多様性の場合もある。量子コンピュータは最適な解決策に加え、最適に近い複数の解決策を提示することにも優れている。

―― 量子コンピュータの制約は何でしょうか。D-Waveはその制約にどう対処しているのでしょうか。

ハードウェアの制約を「次世代機」と「古典との融合」で乗り越える

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