2020年03月04日 08時00分 公開
特集/連載

AI製品「Salesforce Einstein」&「SAP Leonardo」導入事例AIの企業導入の実際【後編】

AIの導入事例は珍しくなくなったが、特定製品の実際についての情報はまだ少ない。ここでは「Salesforce Einstein」と「SAP Leonardo」の事例を紹介する。

[Cath Everett,Computer Weekly]
iStock.com/metamorworks

 前編(Computer Weekly日本語版 2月5日号掲載)では、機械学習の導入の実態を解説するとともに、1つの事例を紹介した。

 後編では、機械学習の残り2つの事例を紹介する。

Standard Life Aberdeenでの販売コンバージョン率の向上

 Standard Life AberdeenがSalesforce.comのAIプラットフォーム「Salesforce Einstein」を導入したのは、販売データとマーケティングデータをもっと効率的に活用して、同社の金融アドバイザー(1万8000人)の顧客コンバージョン率アップをサポートすることが目的だ。

 英国を拠点とする同社は、Standard LifeとAberdeen Asset Managementの合併(2017年)によって誕生した。同社がこの戦略において掲げる1つ目の目標は、的外れなメッセージで金融アドバイザーを苦しませることなく、販売とマーケティング情報の利用方法を最適化して金融アドバイザーの効率を上げることだ。

 2つ目の目標は、金融アドバイザーが顧客と関わるチャンスを見定め、適切な刺激を提供して販売を向上させること。3つ目の目標は、ダッシュボードで金融アドバイザーの総合的な販売実績を把握し、必要に応じて同社の戦略に金融アドバイザーが適応しやすくすることにある。

 同社で企業間CRMの責任者を務めるダンカン・ミューア氏は次のように述べる。「当社が注力しているのは、Salesforce Einsteinを中核とするデータ駆動型の事業を構築することだ」

 過去6カ月間、Standard Life Aberdeenは同社の核となるデータが、堅牢(けんろう)かつ適切な場所に存在するよう努めてきた。同社はまた、販売とマーケティングのチームが新しい働き方に満足し、慣れていけるように適切な体制とプロセスを導入するのに忙しい。

 「当社は既に販売コンバージョン率を約20%高めている。それは、データを利用して手動で対象者を絞るという作業によってだった。だがそれは小さな集団だった。Salesforce Einsteinはこの作業を強化するだろう」(ミューア氏)

 他にも、データの照合と分析に必要な手作業が50%削減されるといったメリットも期待している。「Salesforce Einsteinは対象を絞った活動において常にこのような作業を行うため、Salesforce Einsteinの関与は妥当かつ時宜にかなったものになる」とミューア氏は述べる。また、各販売担当者が金融アドバイザーに情報を提供するのにかかる時間は週当たり3.5時間削減されると予測している。さらに、Salesforce.comの自然言語処理ソフトウェア「Einstein Voice」の導入によって削減できる時間が倍増することも見込んでいる。

Pregisの事業変革

 PregisがSAPのAIアプリケーション「SAP Leonardo」を利用する目的は、米国の包装業界におけるソリューションプロバイダーとしての活動を広げるためだ。




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