Veeam SoftwareとZertoは共にクラウドサービスを使ったDR製品を提供している。両製品には共通点が多いが、決定的な違いはあるのか。
企業のIT部門はDR(ディザスタリカバリー)にクラウドサービスを使うことで、システム復旧のコストと作業負荷の両方を減らせる可能性がある。
DR製品の「Zerto Virtual Replication」と「Veeam Backup & Replication」は、どちらもクラウドサービスを使ったフェイルオーバー(待機系への自動切り替え)やDRに関する機能を提供する。どちらもクラウドサービスにフェイルオーバーするには、クラウドベンダーがサポートする仮想アプライアンスを利用する。
Zerto Virtual Replicationはフェイルオーバー元またはフェイルオーバー先がオンプレミスの仮想マシンでもクラウドサービスでも、事前に定義したリソースを使用してフェイルオーバーを実行する。オンプレミスの仮想マシンでのテストやフェイルオーバーのスキルがある管理者なら、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)でクラウドサービスへのフェイルオーバーを実行することは難しくないだろう。クラウドサービスを使ったレプリケーションには「Zerto Virtual Replication Enterprise Cloud Edition」のライセンスが必要になる。
Veeam Backup & Replicationも、オンプレミスの仮想マシンからクラウドサービスへのフェイルオーバーができる。オンプレミスの仮想マシンとクラウドサービス間での復旧を簡素化する機能も利用可能だ。
Zerto Virtual ReplicationとVeeam Backup & Replicationはどちらも、ほぼリアルタイムにデータを複製する「継続的データ保護」(CDP)とDRの充実した機能を備える。オンプレミスの仮想マシンに限ったDRでは、両社の機能的な差異はそれほど多くない。DRのクラウドサービス化に関しても、両製品のベンダーは共に重点的に投資をしている。
DRに関するポートフォリオをバックアップにまで拡充してきたベンダーであるZertoに対して、Veeam SoftwareはDR分野で地位を確立したバックアップベンダーだ。両社が採用するアプローチとツールには違いがあるが、結局のところ同様の課題解決を目指している。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...
社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。
KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。