仮想マシン(VM)のセキュリティ対策で見落としがちな5つの落とし穴最適な「VM用セキュリティソフトウェア」を選ぶには【前編】

安全に仮想マシン(VM)を運用するためには、適切なセキュリティ対策が不可欠だ。VMのセキュリティ対策で見落としがちなポイントを説明する。

2021年12月21日 05時00分 公開
[Jessica LulkaTechTarget]

 仮想マシン(VM)用セキュリティソフトウェアは、VMを常時スキャンして脅威を検出し、VMに異常が見つかると警告メッセージを表示する。セキュリティの問題を解決するための特定の操作を自動化し、攻撃に対する対抗措置を講じる機能も備える。

 市販のVM用セキュリティソフトウェアをやみくもに導入しても、自社のインフラで適切に機能するとは限らない。自社に最適なVM用セキュリティソフトウェアを選ぶには、セキュリティ対策が必要なVMやサーバ仮想化製品を特定して、必要な機能を見極めることが重要だ。まずはVMのセキュリティ対策で見落としがちなポイントを5つ挙げる。

VMのセキュリティで見落としがちなポイント

1.VMのスプロール

 VMの数が効率的に管理できる範囲を超えると生じる現象がスプロールだ。データセンターで管理するVMの数が多過ぎると、VMの見落としや更新プログラムの適用漏れなどのリスクが生じる。

2.VMの機密データ

 VM内に含まれる機密データには、より高度なセキュリティ対策を講じる必要がある。

3.オフライン状態のVM

 オフライン状態のVMは頻繁にネットワークに接続することはない。だがインフラの構成要素であることに変わりはないため、攻撃対象になり得る。

4.ハイパージャック

 ハイパージャックは、攻撃者がホストOSまたはVMに悪意のある要素を仕込むために、ハイパーバイザーを乗っ取る行為だ。

5.事前構成済みのVM

 ハイパーバイザーで機械的に事前構成されたVMの設定は、自社のセキュリティ要件を満たさない恐れがある。


 中編は、VM用セキュリティソフトウェアの選定時に検討すべき項目を紹介する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

髫エ�ス�ス�ー鬨セ�ケ�つ€驛「譎擾スク蜴・�。驛「�ァ�ス�、驛「譎冗樟�ス�ス驛「譎「�ス�シ驛「譏懶スサ�」�ス�ス

事例 ニュータニックス・ジャパン合同会社

AIを活用した研究を支えるインフラを低コストで整備、キャンベラ大学の実現方法

AIや機械学習を基盤とするシステムを活用した、高度な研究を支えるインフラ整備が必要となったキャンベラ大学。だが負担が増大していたIT部門は、効率的な対応を行うことが難しかった。こうした中、同大学が採用したアプローチとは?

製品資料 株式会社シーイーシー

VMware製品のライセンス変更を契機に策定する、企業ITインフラの新戦略

VMware製品の永続ライセンスが廃止され、新ライセンスモデルが導入されたことで、多くの企業はITインフラ戦略の再検討を迫られている。本資料では、3つの選択肢のメリットとデメリットを整理し、最適な判断を下すための方法を紹介する。

製品資料 株式会社シーイーシー

vSphere環境からの移行術、AzureとNutanixによる柔軟なインフラ基盤構築を紹介

VMwareの体制変更を機に、IT基盤のクラウド移行を検討する組織が増えつつある。そこでMicrosoft AzureとNutanixを活用した柔軟なインフラ基盤の構築方法や、実際の成功事例を解説。VMwareからの移行を検討中の担当者はぜひ確認してほしい。

技術文書・技術解説 ニュータニックス・ジャパン合同会社

ベンダーロックインを伴わずに、優れた仮想化テクノロジーへ移行する方法とは

仮想化環境の移行は、チームがどれだけ高いスキルを有していても困難を伴う。「今の環境と同じ機能を利用できるか」などのチェック事項も多い。そこで、ベンダーロックインを伴わずに、優れた仮想化テクノロジーへ移行する方法を紹介する。

製品資料 ニュータニックス・ジャパン合同会社

VMwareによる仮想化環境からの移行を簡素化する方法とは?

IT環境の多様化・複雑化に、VMware買収の話が加わって、組織のIT担当者の悩みは増える一方だ。このような状況において、管理運用の簡素化とリスクの軽減をどのように実現すればよいだろうか。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...