世界的なHR Techコンテストで優勝した、メキシコのEdTechベンダーVincoed。同社の教育サービスはどのようなものなのか。その中身に迫る。
HR Tech(人事とITの融合)のスタートアップ(新興企業)を表彰する世界的なコンテスト「Better Workplaces Challenge Cup」で、メキシコのEdTech(教育とITの融合)ベンダーVincoedが優勝した。同社の共同創業者でCOO(最高執行責任者)を務めるミリアム・フェルナンデス氏は「当社が優勝できたのは、われわれのサービスがHR(人事)担当者の共感を呼んだからだ」と考えている。
フェルナンデス氏は、メキシコのモンテレイ出身の友人と3人でVincoedを立ち上げた。「皆、教育に情熱を持っている」と同氏は語る。
Vincoedの教育サービスは、高等学校卒業相当、大学卒業相当、大学院修士課程修了相当といったさまざまなレベルに合わせた教材を提供する。外部の教材事業者が提供する教材を集めて整理し、一覧性や検索性を高め、各社の教材へのアクセスを容易にしている。
具体的には、Vincoedは
といった教育ニーズを満たす支援をしている。
Vincoedは、教育や心理学を学んだ経歴を持つ人を学習支援のためのコーチとして採用している。ユーザー企業の従業員の学習が遅れると、コーチは原因を調べ、問題解決のサポートに取り組む。
フェルナンデス氏はVincoedの教育サービス「Vinco」を「より多くの人が教育を受けられるようにするものだ」と話す。教育が社会経済的な人材の流動性向上つながると同氏は考えている。
背景にはサービス提供地域の企業における“昇進事情”がある。同地域の企業では、昇進に高等学校卒業資格が必要な場合があり、高等学校を卒業していないがために昇進が難しい労働者がいる。「こうした労働者は離職率が非常に高い」とフェルナンデス氏は説明する。
Vincoedが事業を展開する中南米は「スキルギャップ(企業が求めるスキルを持つ人材が不足すること)が大きい地域だ」とフェルナンデス氏は説明する。同氏は米国Georgetown University(ジョージタウン大学)の卒業生だ。Vincoedはコロンビア、チリ、スペインなどの国に進出しているが、北米に進出する計画は当面ないという。
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