いまやビジネスにデータは欠かせない。ただし「データは最も価値がある資産だ」という考え方は、必ずしも正しいとは言えないとの声がある。それはなぜなのか。
さまざまなデータを分析したり、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールを活用したりするには、データクオリティー(データ品質)を高めることが不可欠だ。本連載はデータクオリティーを向上させ、データパイプライン(さまざまなデータソースからデータを取り込む手段)を構築するためベストプラクティスを紹介する。
データの増加や、データ処理に関する自動化技術の発展は、データパイプラインを滞らせる問題の要因になり得る。軽微に見えた問題が、後に重大な問題につながることがある。
調査会社Nucleus Researchのアナリストであるアレクサンダー・ウルム氏によると、企業はしばしばデータを「最も価値のある資産」と見なす。これは「必ずしも正しい見方ではない」とウルム氏は述べる。
データクオリティーが低いと、不正確な情報がビジネスの成果を低下させる恐れがある。「データが業務を改善するどころか、悪影響を及ぼす可能性さえある」(ウルム氏)。企業はデータリネージ(データの出自や変更履歴)を追跡し、データクオリティーを確保し、無駄なデータを排除するための手順を設定すべきだ。
高いデータクオリティーを確保するためには、さまざまな課題に取り組まなければならない。データ分析ツールベンダー1010dataのCTO(最高技術責任者)であるテリー・セージ氏は、「データクオリティーの高低を判断することから始めるべきだ」と述べる。その判断には、データの
などの特性を考慮する必要がある。
これらの指標を自動で計測できるようになれば、自社の取り組みがもたらす効果を判断しやすくなる。これらの指標は、データクオリティーを高めるプロセスと、それに必要なツールに関する、コストや効果の把握に役立つ。
第2回は、データクオリティーを取り巻く問題を整理する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...
「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...
Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...