Microsoft製品が狙われる――対策に使えるWindowsの“あの機能”とは?ロシア系ハッカー集団「Storm-0978」の手口【後編】

多彩な攻撃手法を用いるロシア系サイバー犯罪集団「Storm-0978」は、Microsoft製品の脆弱性を悪用している。Storm-0978による攻撃に有効なセキュリティ対策とは。

2023年11月26日 05時00分 公開
[Arielle WaldmanTechTarget]

 Microsoft製品を悪用した攻撃活動を繰り広げているロシア系サイバー犯罪集団「Storm-0978」(別名「RomCom」)。Microsoftのオフィススイート「Microsoft Office」向けセキュリティツール「Microsoft Defender for Office 365」の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用した攻撃も実施している。ユーザー企業が講じるべき対策とは。

Microsoftが推奨している防御策はこれだ

併せて読みたいお薦め記事

連載:ロシア系ハッカー集団「Storm-0978」の手口

IT製品のさまざまな脆弱性が狙われている


 Microsoft によれば、Storm-0978はMicrosoft Defender for Office 365の脆弱性「CVE-2023-36884」を攻撃に悪用している。Microsoftは防御策として、Defender for Office 365のユーザー企業に対し、OS「Windows 10」と「Windows 11」が搭載するマルウェア対策機能「Microsoft Defenderウイルス対策」(Microsoft Defender Antivirus)のシステム保護機能を有効にすることを推奨している。それに加え、「EDR」(Endpoint Detection and Response)を使ってマルウェアを検出することも重要だという。

 2023年8月、MicrosoftはCVE-2023-36884のパッチ(修正プログラム)を公開した。パッチ公開までタイムラグがあったことについて、セキュリティベンダーRapid7ソフトウェアエンジニアのアダム・バーネット氏は、「Microsoftは『Microsoft Defenderウイルス対策を使っていれば、システムが保護される』と捉えている」と説明する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...