数多くの組織が利用する「Firefox」や「Windows」の脆弱性を連鎖させてシステムに入り込む攻撃について、ESETは警鐘を鳴らしている。その手口とはどのようなものなのか。
ロシア政府とつながりがあるとみられるサイバー犯罪集団「RomCom」(別名「Storm-0978」)が、Webブラウザ「Mozilla Firefox」やOS「Windows」といった主要ITツールの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用した攻撃を実施している。セキュリティベンダーESETはユーザー組織に注意を呼び掛けている。どのような手口に注意が必要なのか。
ESETによると、RomComが悪用している脆弱性は以下の2つだ。
ESETによると、RomComは上記の脆弱性を組み合わせて攻撃を実施している。悪意のあるWebサイトを用意し、標的組織を攻撃用サーバに誘導。バックドア(不正侵入の入り口)をインストールするという。「この手口はユーザーの操作を一切必要としない。ユーザーがRomComの不正なWebサイトを閲覧するだけで、任意のコード実行が可能になる」(同社)。主に狙われているのは、欧州や北米の組織だとESETは説明する。
2つの脆弱性について、ESETはMozillaとMicrosoftに報告した。2024年11月時点でいずれの脆弱性に対してもパッチ(修正プログラム)が提供されている。ESETとは別に、Googleのセキュリティ研究部隊Threat Analysis Group(TAG)もCVE-2024-9680とCVE-2024-49039の存在を発見したという。
ESETによれば、まだパッチが提供されていない段階でRomComが脆弱性を悪用したのは、今回で少なくとも2度目だ。2023年、Microsoftの検索ツール「Windows Search」の脆弱性「CVE-2023-36884」がRomComによってフィッシングやランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃に悪用されたとみられる。
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