中堅・中小企業のバックアップ対策に役立つ3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

事業継続や災害復旧対策として欠かせないバックアップ環境。大規模企業と比べ、コストや人的リソースが限られている中堅・中小企業が最適なバックアップ環境を構築する上で参考となるホワイトペーパーを紹介する。

2011年10月13日 09時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]

ツール導入による人的コスト削減効果を掲載

photo 提供:シマンテック(17ページ)

 このホワイトペーパーでは、バックアップからデータ保護、リカバリを正確かつ効率よく行うためには、バックアップとリストアプロセスを単純化し自動化する手段が必要と説明している。特に、専門スキルを持つ担当者が少ない中堅・中小企業(SMB)では、データ保護の一元化・自動化対策としてツールを導入した方が運用コストをより削減できるとしている。

 具体的な例として、SMB企業におけるWindows環境のバックアップおよびリカバリ対策として「Symantec Backup Exec」「Symantec Backup Exec System Recovery」を導入したことによる人的コストの詳細な削減効果を紹介している。例えば、データリストアに関しては、ツール導入によりデータのリストアに要する平均時間が12時間から2時間に減少し、1年間で1万7000ドルの人的コストが節約できたという。

そもそも、なぜバックアップは必要なのか

photo 提供:クオリティソフト(22ページ)

 このホワイトペーパーでは、企業におけるバックアップ対策は情報システム部門の問題と切り離せないだけでなく、事業継続性を考慮すると経営者にとっても切実な問題であるとし、企業経営の観点から情報資産の保護の重要性を説明している。その上で、バックアップの導入は単なるリスク回避だけにとどまらず、「いかにして障害発生から迅速に業務再開ができるか」という事前計画および対策を講じる必要があると説明。問題発生後の対応は事前対応と比較して、50倍の工数が掛かった例もあるという。

 また、バックアップに関する基本的な用語を解説。「フルバックアップ」「差分バックアップ」「増分バックアップ」などの従来型バックアップ方式や「スナップショット」「CDP(継続的データ保護)」「レプリケーション」などのリアルタイムバックアップ方式などを紹介し、バックアップの目的に応じた適切な対策方法を説明している(関連連載:キーワードでひもとくバックアップ最新事情)。

2種類のバックアップによるディザスタリカバリ

photo 提供:アクロニス・ジャパン(10ページ)

 大企業であれば、大規模災害に備えて遠隔地にデータセンターを準備し、有事の際も企業活動を継続する仕組みを構築している。一方、多くのSMB企業は災害に対する備えが十分ではないといえる。

 このホワイトペーパーでは、定期的なバックアップの運用によって予測不能な障害・災害に対応することがSMB企業のディザスタリカバリ(DR)であると説明し、イメージバックアップソフト「AcronisBackup & Recovery10」を利用したバックアップおよび障害復旧の手順を紹介している。具体的には、日々のデータはNAS(Network Attached Storage)や外付けディスクにバックアップを行い、週または月に一度、定期的にリムーバブルメディアにデータをバックアップして外部にデータを保管。災害時にはそのメディアを利用してシステムを復旧するという仕組みだ。

 今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介などバックアップソフトに関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。

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