富士通のプラットフォームにパートナーのソフトウェアを載せ、中堅・中小企業をターゲットにSaaS事業を展開。今後3年間で連結ベース1300億円の販売目標を掲げた。
富士通は2月7日、同社のSaaS事業の詳細を発表した。パートナー企業とともに中堅・中小企業を主なターゲットとして、SaaSビジネスを推進していく。現在、同社のSaaSビジネスに賛同を表明しているパートナー企業は、マイクロソフト、きっとエイエスピー、弥生、オービックビジネスコンサルタントなど全11社。
具体的なサービス内容として、パートナー企業向けにホスティング環境とSaaSの実行基盤を提供する「SaaSプラットフォームサービス」、アプリケーション機能を提供する「SaaSアプリケーションサービス」、上記2つを用いてユーザー企業の個別要件に合わせたアウトソーシングやパートナーのサービスを一括で請け負う「SaaSビジネスアウトソーシングサービス」の3種類のサービスを体系化している。今後3年間でCAGR(年平均成長率)30%、1300億円(連結ベース)を販売目標とした。
また、パートナー企業向けに「SaaSパートナープログラム」を提供。これには同社内に「SaaSプロデューサー」と呼ばれる技術者中心の部隊を用意し、50人体制でパートナー企業を技術/ビジネス両面で支援していく。
会見した同社経営執行役常務、石田一雄氏は、昨今の商談状況から「中堅中小企業の商談が増加している。アプリケーションに関してはSNS、EC(電子商取引)、EDI(電子データ交換)などの利用ニーズ、それらを利用する上でほかのアプリケーションと連動させたいというニーズも高まってきている」とユーザー動向を説明。「パートナー企業のインフラ環境構築をサポートすることにより、中堅・中小企業向けのビジネスモデルを創出していきたい」とした。
現状では富士通が同社製のアプリケーションをSaaSで販売するというよりも、「パートナー企業がアプリケーションをSaaSで販売するためのプラットフォームを富士通が提供する」「ユーザー企業向けにシステムのアウトソースを行う」という意味合いが強いようだ。SaaSのプラットフォームを提供することに関して石田氏は、「企業内での映像利用が増え、一部ではセタの量でデータが蓄積されている。データの預かりを含め、効率化およびセキュリティメリットとして訴求していく」とした。
今後の展開に関しては「いずれはGLOVIA(ERPパッケージ)もここに載せて販売する予定。事業継続性ニーズへの対応を含め、環境を整えて提供していきたい」(石田氏)としている。
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