既存の業務システムや外部のWebサービスと組み合せて、関連する情報を1つのフロント業務画面に統合する。
富士通は12月10日、Windows環境におけるWebフロントアプリケーション構築基盤ソフトウェアの新版「Interstage Interaction Manager V9.1」(IIM)を発表、同日販売を開始した。
IIMは、企業ポータルやその認証処理などのWebフロント業務システムを構築する基盤を提供するソフトウェア。よく使用される機能を部品化することで開発コストを削減し、Ajaxフレームワークを利用してユーザーの利便性が高いWebアプリケーションの開発を支援する。
今回の新版では、既存のWebアプリケーションや外部Webサービスと連携したフロント業務アプリケーションの開発機能を提供するマッシュアップフレームワークが追加された。これにより、既存のIT資産を有効活用できるという。
例えば、既存の商品管理システムや在庫情報検索Webサービスなどと組み合わせて、商品の画像や詳細情報、在庫状況などのデータを読み込み、クライアント側の受発注フロントシステムのWeb画面上に表示することができる。
富士通のソフトウェア事業本部アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部長、西尾 清氏は、既存IT資産の有効活用のポイントとして「既存HTML画面の簡単活用」「マッシュアッププロキシによる分散システムへのアクセス性の向上」「サービス管理機能による不正アクセスの防止」の3点を挙げた。
IIMでは、既存のHTML画面の一部をスクレイピングツールで切り出し、そのデータをXMLデータに変換してマッシュアップ定義ファイルエディタに登録し、フロント画面にマッシュアップして表示できる。また、統合開発環境のプラグイン「Ajaxページエディタ」によって、直感的な画面設計と開発が可能。
さらに、Webサーバとプロキシサーバの両方の機能を提供するマッシュアッププロキシによって、セキュリティ対策のために複数のサーバやほかのドメインへのクライアントのアクセスを制御するクロスドメイン制約を解消し、外部のデータセンターなどへのアクセスを許可できる。そのほか、利用サイト以外へのアクセスを制限するサービス管理機能やアクセスログを採取して追跡調査する機能などが利用できる。
IIMの動作環境は、サーバOSがWindows 2000 Server以降、クライアントOSがWindows 2000 Professional以降で、富士通の「Interstage Application Server V9」や「IBM WebSphere Application Server」「BEA WebLogic Server 9.2J」などのアプリケーションサーバが必須となる。
販売価格は、1ユーザーラインセンスが45万5000円から、プロセッサライセンスが260万円(いずれも税別)。また、体験版のダウンロードも同日から開始した。
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