見どころはどこ? 主要ホスティングサービスを徹底チェック中小企業のインフラ導入の切り札 ホスティング利用ガイド【後編】

中堅、中小企業の重要なITインフラとなるホスティングサービス。今回は代表的なサービス内容を解説していく。自社にぴったりなサービスを選ぶ上で、ぜひ参考にしていただきたい。

2009年09月03日 08時00分 公開
[池田冬彦]

 前編「簡単なようで意外と難しい、ホスティングサービスの選び方」ではホスティングサービスの概要やサービスの種類、選び方のポイントなどを解説した。後編では、具体的なサービス内容について解説していく。現在、ホスティングサービスを提供している事業者の数は非常に多いが、ホスティング事業を手掛ける大手の代表的な共用サーバ、VPS/専用サーバサービスをピックアップし、それぞれの詳しいサービス内容に迫る。

手軽さが魅力 大手事業者の共用サーバをチェック

OCNホスティング メール&ウェブ(NTTコミュニケーションズ)

 「OCNホスティング メール&ウェブ」は、NTTコミュニケーションズが提供するサービスだ。ディスク容量は「スタンダードプラン」で600Mバイト(「エントリープラン」は200Mバイト、「アドバンスプラン」は1.2Gバイト)と少なめだが、メールアドレス数はスタンダードプランで60(エントリープランで10、アドバンスプランで120)と十分なアカウント数だ。

 本サービスの特徴は、初心者を十分に意識した関連サービスが充実している点である。付属のWebサイト作成ツールを使ったサイト開設やアクセスカウンタ、メールフォーム、掲示板、ショッピングカートなどのCGIが用意されており、ネットワークやサーバに詳しくないユーザーでも安心して利用できる。

 メールについては「迷惑メールフィルタリングサービス」と「ウイルスチェックサービス」がオプションで用意されており、利用には別途料金が必要だ。迷惑メールフィルタリングサービスは米クラウドマークの高性能なスパム検知エンジンを採用しており、効果的にスパムを排除することができる。また、ウイルスチェックサービスはトレンドマイクロのウイルス対策製品を利用している。

 本サービスには最大転送量が設定されており、上限値を超過した場合は1Mバイト当たり2.1円の料金が加算される。利用に当たっては、あらかじめWebアクセスの想定転送量を計算しておこう。また、ライトプランでは独自CGIおよびPHPMySQLなどを利用することはできないので注意したい。さらに、全プランで共用SSLの提供は行っていない。

 なお、サポート体制については、ヘルプデスク協会の最新認定基準である「HDIサポートセンター国際認定」を取得しており、本サービスのサポートについてはこの認定を受けた「OCNサービスセンタ(仙台)」が担当する。もちろん電話によるサポート(平日の9:00〜19:00)に対応し、手厚いサポートが受けられるのが魅力だ。また、データセンターはNTTコミュニケーションズの国内データセンターで管理され、東京−大阪間280Gbpsという大容量のOCNバックボーンに直結しているのが強みだ。

図1 メール&ウェブの主な仕様と料金《クリックで拡大》

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