中堅・中小企業が「NAS」から「SAN」に乗り換えたくなる性能、拡張性の理由NASからSANへ乗り換えるべき7つの兆候【前編】

今や中堅・中小企業でもSANは手が届きやすい存在になった。だからといってNASが時代遅れになったわけではない。NASからSANに乗り換えるとすれば、いつ決断すればよいのか。それを決めるヒントを紹介する。

2021年05月20日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

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 「SAN」(ストレージエリアネットワーク)は従来、この複雑なシステムを導入し維持できる人的リソースを持つ大企業が主に利用するものだった。価格の低下により、SANは今や中堅・中小企業にとっても有力な選択肢になった。とりわけ大量のデータを管理したり、高速な処理が必要なアプリケーションを運用していたりする中堅・中小企業にとっては魅力的だ。

 とはいえ「SANが手が届きやすい存在になった」という理由だけで、中堅・中小企業は性急に「NAS」(ネットワーク接続ストレージ)を捨て去るべきではない。まずは現在のストレージシステムを評価し、NASからSANに移行すべきタイミングであることを示す「7つの兆候」があるかどうかを見極めるのが望ましい。本稿はこのうち1つ目と2つ目を解説する。

  1. NASでは必要な性能が得られなくなった
  2. さらなる拡張性が必要になった
  3. 可用性と信頼性を揺るがす問題が頻発している
  4. NASがデータ保護の要件を満たさなくなった
  5. NASがアプリケーションのニーズを満たさなくなった
  6. 仮想化技術の導入でインフラの運用や処理負荷が高まった
  7. リソースの集約と有効活用のニーズが高まった

兆候1.NASでは必要な性能が得られなくなった

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