多くの取引先を抱える小売業が流通BMSに対応することは並大抵のことではない。しかし、EDIを熟知した日立情報の「REDISuite」なら、事情は少々異なってくる。
流通BMS対応EDIソリューションがさまざまなベンダーから提供される中、流通BMSの標準化策定過程での地道な作業、すなわち経済産業省の意向や政策目的の反映、業界間・ベンダー間の接続調整などほぼすべてにかかわってきたのが日立情報システムズ(以下、日立情報)だ。それをバックボーンに生まれたのが同社のトータルEDIソリューション「REDISuite」(レディスイート)である。
日立情報はEDIの豊富な構築・運用実績を基に、2006年12月、大手総合小売業であるユニーのビジネスパートナーとして経済産業省の「流通BMS共同実証プロジェクト」に参画。REDISuiteは、このプロジェクトを通じて日立情報が構築し、2007年2月からユニーが利用している次世代EDI機能をサービスとして整備したものだ。
「流通BMS共同実証プロジェクトに深く関与する過程で製品自体の精度を高め、各小売市場の意向を組み入れて運用面を洗練化させて製品化した」と説明するのは、日立情報 流通情報サービス事業部 流通SCM本部 担当部長の山本健治氏だ。
REDISuiteには導入スタイル別に幾つかタイプが存在する。オンプレミス(自社運用)型は、「HITREDI」(ヒットレディ)の名称でサーバ導入タイプとクライアントPC導入タイプがあり、サーバ導入タイプは2種類用意されている。
サーバ導入タイプの1つ、「HITREDI/Manager」は、高機能・高信頼性が求められる大手小売業や大手卸売業向けの自社構築モデルだ。豊富な稼働実績のある共通基盤を採用し、端末を大量に抱える大規模な集配信システムにも耐え得る高信頼設計とした。また、ASN(事前出荷情報通知)データの不整合を検知し、エラーデータが基幹システムへ流入するのを防止する。さらに、関係者が各自の権限の範囲内で、取引(伝票)単位で照会できる伝票検索オプションも用意している。
もう1つのサーバ導入タイプである「HITREDI/Server」は、卸売業向けの自社運用モデルだ。インターネット回線による流通BMS(ebXML)環境構築に必要な機能がEDIシステム側でオールインワンパッケージになっているため、低コスト・短期間での導入を可能とする。取引数の増大に伴いシステム構成を拡張する場合にも容易に対応でき、HITREDI/Managerへの転換も可能となっている。
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