「情報中心」のセキュリティでモビリティ強化も支援するシマンテックの展示開幕直前! 情報セキュリティEXPOプレビュー:シマンテック

コンシューマー化が進む企業ITとその加速要因とされるクラウド、スマートフォンなどの新技術。シマンテックはこの新しいIT環境に対する情報中心型の保護・管理を提唱する。

2011年04月26日 09時00分 公開
[上口翔子,TechTargetジャパン]

 シマンテックは、2011年5月11〜13日に東京ビッグサイトで開催される第8回情報セキュリティEXPOに出展する。同社としては久々となる外部大型展示会への参加だ。

alt シマンテックの新ロゴマーク。ロゴ変更に当たりシマンテックが持つ全てのブランドをロゴ一新した
画像 「シマンテックは提供するソリューションの幅を広げ、その結果、ロゴマークも新しくした。ぜひ会場でその変化を感じてほしい」(石崎氏)

 「今回の出展には、2010年10月に一新したロゴマークが大きく関係している」と同社執行役員 本部長 マーケティング本部の石崎健一郎氏は出展の目的を語る。新ロゴマークは、同年に買収したベリサインのチェックマークと同社の社名を組み合わせたデザインが特徴だが、そこには同社が以前から掲げてきた“情報中心”型戦略の意図が込められている。情報セキュリティEXPOでも、この戦略に基づいたブース展開を行うという。

 クラウドコンピューティングの活用やスマートフォンタブレットなど利用端末の多様化により、企業のIT環境とそれに伴うセキュリティの在り方は大きく変わろうとしている。この転換期にシマンテックが提唱するのが、従来のデバイス単位で考える保護ではなく、情報に着目してデータを守る、というコンセプトだ。それを実現するものとして、同社はベリサインの認証技術やアンチウイルス暗号化情報漏えい防止、モバイル保護・管理、クラウド型セキュリティなどの複数製品を持っている。「この幅広いラインアップを展示会では全て見せる」(石崎氏)

エンドポイント、モバイル管理、クラウド型セキュリティに注目

 当日は「情報を守る――どこにあっても、どんなカタチでも」をキャッチコピーに大きく以下3つのコーナーを展開する。各種製品を個別に解説するというよりは、情報中心型の保護のコンセプトに基づき、必要となるセキュリティコンポーネントを紹介する方法を取るという。

alt シマンテックブースのイメージ。ロゴ一新と同時に変更したイメージカラーの黄色(従来の蛍光色から安心を与える黄色に変更)がブース全体を彩る

(1)情報セキュリティプラットフォーム

 情報中心の保護を実現する際のセキュリティ基盤を構築する手法として、エンドポイントセキュリティ情報漏えい防止(DLP:Data Loss Prevention)、暗号化製品などを紹介する。同社では各種セキュリティ製品をプラットフォーム化して提供することで、企業が必要な機能を利用できるようにしている。

 中でも今回の注目が、近日中に提供を開始するエンドポイントセキュリティ製品の最新版「Symantec Endpoint Protection 12」(SEP 12)だ。SEP 12はレピュテーションを利用する「Insight」機能を搭載したことでWeb脅威、未知の脅威に対する防御力をより強化している。また、この技術を応用しシステムへの負荷を軽減することで製品自体の仮想マシン、物理マシン双方において、高いパフォーマンスを実現したという。展示会では、SEP 12のデモンストレーションも披露する。

(2)コンシューマ化するIT

画像 「今後はどこにどんな情報があり、誰がそこにアクセスをしているかをきちんと管理する必要がある」と広瀬氏

 現在、スマートフォンを利用して企業システムにアクセスをするユーザーの多くが個人所有(私物)の端末からそれらの動作を行っている現状が多くみられる。会社支給のノートPCでは管理できていたことが、スマートフォンになったとたんに管理外となっている状況だ。企業の重要データがパブリックな場所に置かれるだけでなく、アクセス元も従来とは大きく異なる。

 同社ではiOS、Android端末向けに管理者側で制御(利用権限などを設定)したアプリケーションを送付し、企業ユーザーの端末を一元管理可能とするモバイルマネジメント製品を提供しており、情報セキュリティEXPOでも利用イメージと共に紹介する。同製品を利用することで「スマートフォンやタブレットをデスクトップPCと同様のポリシーで企業のITシステムの中に取り込むことが可能となる」(シマンテック プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 広瀬 努氏)としている。

(3)クラウドコンピューティング

 「シマンテック ホステッドサービス」から「Symantec.Cloud(シマンテック ドットクラウド)」へ名称変更したクラウド型のセキュリティサービス群を紹介する。Symantec.Cloudは、メールセキュリティ、Webセキュリティの機能をSaaS(Software as a Service)で提供するサービスだ。企業規模を問わず全世界で豊富な導入実績があり、運用を含めたTCO削減効果に自信を持つ。

ITのコンシューマ化で必要となるセキュリティ

画像 木村氏。当日は4種類各15分のシアター講演を10分置きに予定しているという

 このように同社は、クラウドやスマートフォンなどの普及で大きな転換期を迎えるIT環境に向けて(1)変化の認識と(2)情報中心型の保護の考え方、そしてその(3)実現方法を提唱する。「端末からの情報漏えい防止やリモート管理など、あらゆる観点からシマンテックが考えるセキュリティのあるべき姿を紹介する。もちろんどこから手を付けて良いのか、そういった疑問にもシマンテックはくまなく回答できる。ブース内のシアターや展示会場で、ぜひお客さまと一緒に考え、何かのヒントが提供できればうれしい」(シマンテック フィールドマーケティング部 マーケティングスペシャリスト 木村泰介氏)

 なお当日は、インテルのブースにて2011年2月にシマンテックとエヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)が共同発表したSMS経由でPCをリモートロックできるソリューションも展示予定だ。同ソリューションはインテルの「インテル アンチセフト・テクノロジー」対応のノートPCで実現するもので、遠隔からPCの起動をロックし、暗号化したHDDへのアクセスを無効化できる。

@ITとTechTargetジャパンの連動企画「第8回 情報セキュリティEXPO&Interop Tokyo 2011特集」も実施中。ぜひご活用いただきたい。

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