MicrosoftによるSkype買収に好意的な企業が存在する一方、既存のSkypeユーザーの中にはSkypeの将来に懸念の声も生じている。Microsoftは彼らを納得させられるのか?
前編「Microsoftによる買収でSkype導入に関心を示す“Skypeお断り”企業」では、MicrosoftによるSkype買収に好意的な企業や、ユニファイドコミュニケーション(UC)ベンダー間の提携関係に変化が生じる可能性を紹介した。後編では、Skypeの将来を不安視する企業の声を聞いてみたい。
ネット通販を手掛けるePromos.comのインフラマネジャー、デービッド・ワグナー氏は、デスクトップビデオ会議を「Skype Business Version」で標準化し、レガシー電話システムをSkypeに接続するためのゲートウェイ「VoSKY」を導入した。同社はスモールビジネスだが、Skypeがスケールアップして大企業の需要に応えようとする可能性もあるとワグナー氏は危惧する。
もしうまくいけば、MicrosoftとSkypeの合併によって自分も気が変わるかもしれないとワグナー氏は言う。しかし今回の買収はむしろ、Microsoftが(Googleに対抗する意味も含めて)コンシューマーを意識した動きであることは同氏も認識しており、Skype法人事業部のSkype Enterpriseが存続されるかどうか不安を抱いているという。
「Microsoftはエンタープライズに長けており、一方Skypeの弱点はエンタープライズにある。結局のところ、まだどうなるかは分からないが、これはエンタープライズにおけるSkypeの終息にもなり得るし、必要としていた助力にもなり得る」とワグナー氏。同氏はOCSもLyncも導入していない。
Wainhouse Researchのシニアパートナー、アンドルー・デイビス氏は、Microsoftが後ろ盾に付けばUC専門家の間でエンタープライズSkypeの採用に向けた信頼感が高まるかもしれないと予想する。ただしこれはLyncとの適切な連係に成功することが前提だ。
デイビス氏は言う。「Skypeは常に、反抗的な態度あるいは性格を持っていた。創業当時に言った言葉が『さあ、フリーボイスを使おう! きっと世界中のキャリアがカンカンになるはず』だった。しかしMicrosoftは違う。彼らは恐らく、企業にとってずっと親しみやすい存在になるだろう」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...