「もう紙は要らない」――導入企業が語る経費管理クラウド「Concur」の利用実態イベントリポート:コンカー クラウド フォーラム 2012

経費管理のクラウド化を実現した企業はどのようなメリットを感じているのか。イベントで語られた「Concur」の利用実態から、クラウドを使った業務アプリケーションの未来を考える。

2012年02月21日 09時00分 公開
[垣内郁栄,TechTargetジャパン]

 経費、交通費管理の業務アプリケーション「Concur」をクラウドコンピューティングで提供しているコンカーが2月13日に都内でイベントを開催した。イベントには定員を大幅に超える応募があり、Concurへの注目度の高さを証明した。イベントで語られたConcur導入企業4社のパネルディスカッションを中心に、業務アプリケーションの未来を考えてみよう(参考記事:マーク・ベニオフ氏が出資、経費精算を極めた「Concur」の機能を見る)。

 Concurの特徴は分かりやすいユーザーインタフェースで使い勝手を追求した点だ。領収書の画像イメージで経費精算が可能だったり、経費規定が組み込まれているために社内ルールに沿った申請と承認が確実にできるなどの特色もある。スマートフォンでの利用も可能。経費申請や承認を行うユーザー部門だけでなく、その申請に基づいて支払い業務を行う経理部門にとっても作業の手戻りが少ないように工夫されている。

 化粧品製造、販売のエイボン・プロダクツはConcurを使い始めて数年がたつ。Concur導入前の経費精算は紙での申請だった。同社は営業部員が多くいて、同社の経理部 コントローラージェネラルアカウンティング シニアマネジャー 安東斉紀氏らはConcur導入に対する抵抗を心配したが、「抵抗はあまりなく、2~3週間で慣れたようだ」という。「操作が非常に簡単でPCに慣れていない人でも使えたのが良かった」

 業務アプリケーションの中でも経費管理はユーザー数が多い。ほぼ全ての社員が定期的に使用するといってもよい。連結決算やSCMなど特定のユーザーしか使わないアプリケーションであれば、少数ユーザーに対してトレーニングを集中して行うことができ、導入や定着に問題はない。しかし全社で利用する経費管理アプリケーションに対して、全社員を対象にトレーニングを行うのは現実的ではないだろう。マニュアルを用いた導入にならざるを得ない。経費管理をはじめとするユーザー数が多いアプリケーションでは、トレーニングを受けずにすぐに使うことができるという簡単さが重要になる。

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

製品資料 ストライプジャパン株式会社

顧客満足度の低下を防ぎ、安全なオンライン決済を実現するためのアプローチとは

クレジットカード支払いをはじめとするオンライン決済が広く普及した今。決済を安全かつ正確に行える仕組みづくりが不可欠となっている。その推進で直面しがちな課題と解決策について、5つのカテゴリーに分けて解説する。

製品資料 アルテリックス・ジャパン合同会社

待ったなしのサプライチェーン変革、鍵となるAI・機械学習の活用ガイド

サプライチェーンは市場の大きな変化と、自社IT環境における山積する課題に直面している。本資料ではその背景を考察しつつ、AIを活用したアプローチで、サプライチェーン変革を成功に導くデータインサイト実現の方法を解説する。

製品資料 アルテリックス・ジャパン合同会社

税務ミスによる平均損失額は1千万ドル、正確性を向上させるための方法とは?

企業の税務部門は、増大する業務量や表計算ソフトの利用による非効率性に直面している。これらは経営・運営・業務などに影響を及ぼし、組織全体のパフォーマンスを低下させる要因となる。そこで注目したいのが、税務業務の自動化だ。

事例 アルテリックス・ジャパン合同会社

加重平均演算やOLAP分析も可能に、加藤産業が原価管理の脱Excelに選んだ手法は

商流管理や原料管理などのデータを1つのExcelファイルに集約して計算していた加藤産業では、マクロ処理におけるメンテナンスの属人化などを解消すべく、新たな手段を模索していた。そこで選ばれたアプローチと、その効果とは?

比較資料 アイティメディア広告企画

勤怠管理システムはどう選べばよい? 製品比較時に見るべき9つのポイント

タイムカードやExcelによる勤怠管理を脱却すべく、システム導入を進める企業が増える一方、どのような製品を選べばよいか悩むケースもまだ多い。そこでユーザーレビューを基に、製品比較時に見るべき9つのポイントなどを詳しく解説する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...