トラフィック増などによるWANのパフォーマンス低下を防ぐ「WAN最適化製品」。本稿は、WAN高速化製品の導入効果を解説した3つのホワイトペーパーを紹介する。
データのキャッシュや圧縮、プロトコル処理の最適化といった手段で、IP-VPNや広域イーサネットといったWANの通信速度の低下を防ぐ「WAN高速化製品」。データセンター統合やクラウドサービスの普及などでWANのトラフィックが増加するのに伴い、あらためて重要性が見直されつつある。
本稿は、TechTargetジャパンに登録されたホワイトペーパーの中から、WAN高速化製品の導入効果や最新動向について解説した3本を紹介する。
運用コストの軽減などを理由に、複数の事業拠点に分散していたデータセンターの統合を進める企業は多いだろう。ただし、データセンター統合によって、特定のデータセンターへWAN経由でのアクセスが集中すると、WANのトラフィック増によって通信速度の低下が発生してしまう。
本ホワイトペーパーは、WAN高速化製品でデータセンター統合に伴う通信速度の低下を回避した企業の事例を紹介する。同社はセキュリティ確保の観点から、顧客情報の管理サーバを1カ所のデータセンターに集約。約230ある拠点のクライアント端末が顧客情報にアクセスする際の通信速度低下を防ぐため、WAN高速化装置を活用しているという。
本ホワイトペーパーはこの他、複数拠点間のデータバックアップや海外拠点と国内拠点とのデータのやりとりにおけるWAN高速化の事例も紹介する。
クラウドのトラフィックが業務アプリを圧迫!? ~クラウド時代におけるWAN最適化ソリューションとは?
SaaS(Software as a Service)をはじめとするクラウドサービスの採用を進める企業にとっても、WAN高速化製品が生きる場合があると本ホワイトペーパーは指摘する。
複数の事業拠点を持つ企業の中には、セキュリティ確保のために各拠点からインターネットへの直接接続を禁止する企業もあるだろう。各拠点からは、いったんWAN経由で本社のデータセンターへアクセスさせ、そこからゲートウェイサーバなどを介してインターネットへアクセスさせるといった具合だ。
この場合、クラウドサービスを利用するたびにWANのトラフィックが発生することになる。だがWAN高速化製品を導入すれば、WANのトラフィック増による通信速度の低下を防ぐことができるというわけだ。
営業部門など外回りが多い従業員を多く抱える企業の場合、社外に持ち出したノートPCから社内システムを利用する際の通信速度も検討すべき課題だ。携帯電話回線などを使ったデータ通信の高速化は進んではいるものの、回線の状況によっては大容量ファイルをやりとりするのに十分な通信速度が確保できない場合も多い。
本ホワイトペーパーは、社外に持ち出した端末からでも利用可能なWAN最適化製品を紹介する。端末に導入するクライアントソフトウェアが、社内に設置したアプライアンスと通信し、アプライアンスと端末間の通信を高速化する仕組みだ。その他、スマートフォンやタブレットといったスマートデバイスで利用可能なWAN高速化製品も登場しつつあるのも最近の動向だ。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、WAN高速化製品導入時に参考となる技術文書や製品資料、事例紹介などを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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