2012年4月に実施したバックアップツールの利用状況に関するアンケート。調査結果から製品の満足度や運用上の課題などが明らかになった。
TechTargetジャパンは2012年4月16日から4月30日まで、会員を対象に「バックアップツールの利用状況に関するアンケート調査」を実施した。この調査における「バックアップツール」とは、社内サーバ/ストレージ機器内のデータバックアップ用ソフトウェアを指す。調査結果からバックアップツールの利用状況や導入済み・導入予定の製品、製品の満足度、運用上の課題などが明らかになった。本稿では、調査結果の内容の一部を紹介する(全ての結果を記載したリポートは、文末のリンクから会員限定でダウンロード可能)。
目的:バックアップツールの利用状況などの現状を調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2012年4月16日(月)~4月30日(日)
総回答数:405件
※回答の比率(%)は小数点第1位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
バックアップツールの導入状況を聞いたところ、「バックアップツールを導入済み」という回答が67.4%となり、「導入を検討中」が16.8%であった。
また、「導入していない」と回答した人に対してその具体的な理由を聞いたところ、「導入コストが高い」(30.5%)、「費用対効果が見えにくい」(27.1%)、「ストレージシステムのバックアップ機能を利用している」(23.7%)などが多く挙がった。
バックアップの実施状況については、82.0%が物理環境でバックアップを実施しており、仮想化環境、クラウド環境でも8割近くで実施しているという結果になった。
また、バックアップ対象の範囲については、情報系システム、基幹系システムともに「データベース」を対象にするという回答が60%以上となり、以下「全てのデータ」「OS」「アプリケーション」と続いた。
バックアップツールを導入することになった目的やきっかけについては、「バックアップ/リカバリ体制の確立」(74.4%)が最も多く、「リスクマネジメント対策」(61.2%)、「BCP(事業継続計画)/DR(災害復旧)」(26.9%)となった。
TechTargetジャパンは2009年11月、今回と同様の「バックアップツール利用状況アンケート」を実施している。その結果では「災害復旧対策」という回答は8.2%だったが、今回は26.9%まで上がっている(参考記事:バックアップ/リカバリ体制の確立に必要なツールの条件とは?)。また、2012年3月に実施した「企業の災害対策」に関するアンケート調査では、東日本大震災以降にシステム面で実施した項目として「データのバックアップ環境構築」が最も多く挙げられていた(参考記事:高まる自然災害への危機意識、20.5%が「BCPのための予算確保」を予定)。BCP/DRにおいて、バックアップ環境の構築が重要であるという認識が高くなっているといえるだろう。
現在導入している製品の満足度を聞いたところ、「とても満足している」「満足している」を合わせると全体の58.6%、「どちらかというと不満がある」「不満がある」は合わせても約1割という結果になった。
満足している理由については「安定性」という回答が最も多く(68.0%)、「導入のしやすさ」(45.3%)、「処理性能」(38.7%)と続いた。また、不満に感じている理由としては「バックアップ/リストアに時間がかかる」が67.7%と最も多く、「ネットワーク/サーバへの負荷」(32.3%)、「システムの信頼性」「データ量の増加への対応」「BCP/DR対策」「運用・保守の負荷、コスト」(いずれも29.0%)という結果になった。
本稿では紹介しきれなかったさまざまなアンケート結果とともに、アンケート回答者の詳細な属性も紹介されている。ぜひ参照されたい。
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