女性向けWebサイトが実践したストレージ効率化のちょっとしたコツ3階層構成でコストも削減

月間1000万ユーザーがアクセスする女性向けの健康情報提供Webサイトは、SSDを採用した新しいストレージ構成によってサイト訪問者の待ち時間を20ミリ秒短縮し、分析処理でおよそ70%の高速化を実現した。

2012年08月28日 08時00分 公開
[Dave Raffo,TechTarget]

分析処理でおよそ70%の高速化を実現

 女性向け健康情報を提供するWebサイトを運営する米Lifescript.comは、米Hewlett-Packard(HP)の3PAR製品のハイブリッドSSD(ソリッドステートドライブ)ストレージアレイをアップグレードして大きな成果を挙げている。

 3PARストレージシステムを5年ほど利用しているLifescriptは2012年1月、新しい100Tバイトの「HP P10000 3PAR」ストレージシステムとともに、8TバイトのSSDを購入した。

 Lifescriptの共同創立者でCTOのジャック・ホーガン氏によると、3PARのハイブリッドSSDアレイは、BI(ビジネスインテリジェンス)プラットフォームへの新たな展開と10倍にも拡大したオンライントラフィックに対応するために、データセンターのアップグレードの一環として導入したという。

 月間1000万人のユーザーがアクセスし、毎日数百万人の登録ユーザーに6種類のニュースレターメールを送信するWebサイトのサポートに「新しいアレイは不可欠だった」とホーガン氏は語る。同氏が管理するIT環境は、膨大なデータベースと分析処理が必要だ。主要アプリケーションは、Microsoft Exchange ServerMicrosoft SQL Server Analysis Services(SSAS)である。

 Lifescriptの収益源は、オンライン広告とWebページやニュースレターからのリードジェネレーションだ。ホーガン氏によると、Webサイトへのアクセスや分析リポートの実行が遅れると、収益に悪影響が及ぶという。Lifescriptは、米WebMDや米Everyday Healthなどの類似サイトと激しく競合しているからだ。

 新しいハイブリッドSSDアレイは、導入初日に分析処理でおよそ70%の高速化を実現した。このスピードアップにより、分析リポートをオンタイムで実行することが可能になったという。また、サイト訪問者の待ち時間も20ミリ秒短縮し、大量のニュースレターの送信を妨げずにExchange Serverを実行できるようにもなった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.jpg

世界のモバイルアプリ市場はこう変わる 2025年における5つの予測
生成AIをはじめとする技術革新やプライバシー保護の潮流はモバイルアプリ市場に大きな変...

news078.png

営業との連携、マーケティング職の64.6%が「課題あり」と回答 何が不満なのか?
ワンマーケティングがB2B企業の営業およびマーケティング職のビジネスパーソン500人を対...

news125.jpg

D2C事業の約7割が失敗する理由 成功企業との差はどこに?
クニエがD2C事業の従事者を対象に実施した調査の結果によると、D2C事業が成功した企業は...