検討前に知っておきたい「本当のこと」
SDN、5つの“ここだけの話”
SDNに対する企業の関心が高まっている。ベンダーも盛んにSDNをアピールしているが、導入を検討するなら冷静な視点を持ち直すことが必要だ。
SDNの導入検討前に知っておきたい、5つのポイントとは?
5月上旬に米国で開催された「Interop Las Vegas 2013」の中でSDN(Software Defined Networking)に関するワークショップが行われ、多数の専門家が参加した。モデレーターを務めたITコンサルタント会社、米Ashton, Metzler & Associatesのジム・メツラー副社長は、SDNの真の意味と、ユーザーが投資する前にこの技術を検討するに当たって考慮すべき点を説明した。
メツラー氏が述べたSDNに関して考慮すべき点は、以下の5つにまとめられる。
企業はSDNを求めているわけではない
SDNの特徴はプログラマビリティ、自動化、制御の集中管理、構成管理、ポリシー管理だ。しかし、ユーザーはSDNに投資する前に、SDNの基本的なポイントを理解するだけでなく、この技術で解決したい問題を定義しなければならない。「ITを利用する企業や組織は、SDNを求めているわけではない。彼らが求めているのは、価値を生み出す新しい方法だ」。SDNについては、この背景を踏まえて検討する必要がある。
SDN普及の障害は、魅力的な活用事例の不足とベンダーの未熟な戦略
「現在の製品の未熟さがこうした問題に拍車を掛けている」とメツラー氏は話す。また同氏は、「“SDNウォッシング”が横行している」とも指摘した。この新しい造語の意味は、「ベンダーが従来の製品やサービスを、SDN関連の宣伝文句であらためて売り込むこと」だという。
本当に、自社の管理プロセスにSDNを組み込めるのか
導入を考える企業は、SDNに対する多面的な検討が不可欠だ。例えば、ベンダーがOpenFlowをサポートしているかどうか、どのようなアプリやサービスがSDNアーキテクチャでサポートされているのかなどだ。また、アプリケーションを提供できるパートナーエコシステムがあるかどうか、そうしたアプリが十分にテストされているかどうかを考慮することも重要だ。メツラー氏は、「自社が抱える新しい課題を踏まえ、どうすれば新しいプロセスにソリューションを統合できるかという観点に立つ必要がある」と話す。
「OpenDaylight Project」参加企業の一部は犬猿の仲
さらに同氏は、直接の競合関係にあり、それぞれ自社の技術戦略を推進することだけを考えている参加企業についても言及した。同氏によると、このオープンソースソリューションに携わる全ての人にとって今後問題となるのが、「誰が何をコントロールするかを決めること」だという。メツラー氏は「『OpenDaylightはなぜ発足したのか』という声が多く聞かれる。『ONF(Open Networking Foundation)の活動は不十分だったのか』との声もある。OpenDaylightの目的は、SDNのコントロールレイヤーのオープンソース実装を開発することだ」と指摘する。
企業はネットワーク管理の問題に直面するかもしれない
「企業は、既存の管理システムの分断やその場しのぎの統合を解消し、そうした事態の再発を防止しなければならない」という。メツラー氏は、「必要に応じて既存のネットワーク管理ツールや管理プロセスの拡張、新しいツールの追加、プロセスの変更を行えるようになることが必要だ。4~5年後にはSDNのおかげで、現在のプロビジョニング作業の95%が不要になるだろう。SDNで約束されていることを信じれば、の話だが」と付け加える。
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