プライベートクラウドが仮想化のように普及しない理由として、同技術に対するIT部門の理解が中途半端なことが挙げられる。しかし導入した企業の中には、投資に見合う成果が得られたとする声もある。
プライベートクラウドの普及状況に目を向けると、やや期待外れの感がしないでもない。
以前から専門家たちは「プライベートクラウドの広範な普及は確実だ」と主張してきたが、現実は必ずしもそのようにはなっていない。プライベートクラウドを構築する技術は数年前から存在するが、普及がなかなか進まないのが現状だ。
数字だけを見ると、プライベートクラウドは着実に普及しているように思えるかもしれない。米調査会社Forrester Researchによると、同社の顧客企業の31%がプライベートクラウドを導入済みであり、17%が今後1年以内に導入予定だとしている。
「しかし細かく見ると、プライベートクラウドを導入済みと答えた企業でも、“本当の”プライベートクラウドを保有しているのは、そのうちの13%にすぎない」とForresterのアナリスト、ローレン・ネルソン氏は指摘する。
「これらの企業のほとんどは、管理機能を改善するためのソフトウェアソリューションを採用したのだ」とネルソン氏は語る。こういった“プライベートクラウド”には、「マルチテナント」「エンドユーザーによるセルフサービス」「利用量計測機能」などクラウドの基本的な要素を備えていないものが多いという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
2025年のマーケターが「生成AIでテレビCMを作る」よりも優先すべきことは?
AIが生成した広告に対する反発が続いた1年を経て、マーケターはパフォーマンス重視で非難...
CMOはなぜ短命? なぜ軽視される? いま向き合うべき3つの厳しい現実
プロダクト分析ツールを提供するAmplitudeのCMOが、2025年のマーケティングリーダーに課...
トラフィック1300%増、生成AIがEコマースを変える
アドビは、2024年のホリデーシーズンのオンラインショッピングデータを公開した。