2013年04月23日 08時00分 公開
特集/連載

伸び悩むプライベートクラウド、普及の鍵は技術への正しい理解アナリストに聞く プライベートクラウド動向

なかなか浸透しないプライベートクラウド。原因はクラウドコンピューティングという技術への理解不足にあるという。プライベートクラウド導入に適した企業や実現方法について、ガートナー ジャパンの亦賀氏に聞いた。

[三浦優子]

プライベートクラウド普及の鍵は?

 ITベンダー側は積極的にプライベートクラウドで利用するための製品を発売しているものの、ユーザー側の反応はいまひとつ鈍い。

 TechTargetジャパンが2013年3月に実施したクラウドコンピューティング全般に関する読者調査でも、「既に導入済み」が前年の17.0%に対し22.7%と増加しているものの、前年に続いて最も多いのが「計画はない」の44.0%。依然としてプライベートクラウドを導入する予定がない企業が多いことを示す結果となった(参考:クラウド導入に関する読者調査結果リポート(2013年3月))。

 多くの企業が社内にあるサーバを統合して仮想化しているが、そこからプライベートクラウドへと進化させないままでいる要因はどこにあるのか。そして今後のプライベートクラウド普及の鍵はどこにあるのか。

 ガートナー ジャパンのリサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ バイスプレジデント兼最上級アナリスト 亦賀忠明氏にプライベートクラウドを取り巻く現状を聞いた。

普及が進まない理由はクラウドの検証不足

ガートナー ジャパンのリサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ バイスプレジデント兼最上級アナリスト 亦賀忠明氏

 「プライベートクラウドの普及が進まない最大の要因は、ずばりクラウドというものを正確に理解しているIT部門の担当者、経営者が少ないことにあるのではないか」。亦賀氏はこう指摘する。「プライベートクラウド以前にクラウドが何かをきちんと議論し、理解する行程が抜けている。それをしない限り、プライベートクラウドを導入してもうまくいくわけがない」

 クラウドとはITシステムを完全にサービス型モデルへと移行させたものだ。単純にサーバを統合し、仮想化しただけではサービス型モデルに移行したとはいえない。しかし、現実にはサーバを統合し、仮想化を実現しただけで、「プライベートクラウドを実現した」と誤解しているケースもあるという(関連記事:単なる“全社仮想化”とは違うプライベートクラウドの本質的価値)。

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