台北医学大学、3病院の医療サービスの効率化に向けてデータ検索ソフトを導入NEWS

病床数3000床以上の関連3病院のシステムのサービスや財務、品質、機器などの稼働状況を横断的に検索できるデータ分析基盤を構築した。

2013年10月15日 16時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 米SAS Institute(以下、SAS)は、台湾における最大の医療機関の1つである台北医学大学(以下 TMU)が、データ検索ソフトウェア「SAS Visual Analytics」を導入していることを発表した。TMUは患者に提供する医療の品質の向上、病院の医療サービスの効率化の実現に向けて導入したという。

3つのITシステムを1つのダッシュボードからコントロール

 TMUは台湾最大の医療機関の1つであり、医学大学と共に台北医学大学附設医院、萬芳医院、双和医院など3つの病院を傘下に置く。それらの病院を合わせた病床数規模は3000床に達する。

 TMUが導入しているSAS Visual Analyticsは、統計解析の専門的な知識がなくても扱うことができる製品。分析結果をWebリポートやiPad、Android端末を通じて視覚的に表示できる。また、大量のデータをメモリ上に読み込み、高速処理による視覚化を実行する。SASによると、数十億行ものデータの相関関係を数秒で実行でき、そこで得られた結果をチャートやグラフ、アニメーションなどの形式で表示する。これにより、視覚化しなければ把握が困難であったデータ内のパターンや傾向、関係性を素早く特定可能になるという。

 SASは、3つの病院にある独立した各システムについて、サービス、財務、品質、機器の稼働状況を対象とする包括的なパフォーマンス実績の統計を月次で提供。これにより、病院や部門、個々の医師レベルでパフォーマンスを分析でき、管理者は1つのダッシュボードから3病院の患者データと検査結果を監視できる。SASによると、このような多元的なリポートを通じて病院経営陣は、その精度に関する不安を抱くことなく、病院運営の事業戦略を立案するために必要とされる情報を簡潔にまとめた形で得ることができる。

 さらに、病院経営陣はこれらのリポートから収益と経費との相関関係を把握し、データの変更やアップデートを行うことが可能。SASによると、これらの情報は早期の警告システムとしても機能し、従来はデータの中に隠れていたり、把握が困難であった問題点などが明らかになるため、最適な対策の決定や予防策の導入を支援するという。

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