「iPad mini導入」は始まりにすぎない――同志社中学校がIT活用に挑む訳IT製品や校舎の工夫で「主体的な学び」を実現

生徒がより主体的に学ぶための「学びの場」を実現すべく、米Appleのタブレット「iPad mini」をはじめとするIT製品を導入した同志社中学校。その活用の模様をリポートする。

2014年11月12日 12時00分 公開
[神谷加代]

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写真 写真1 同志社中学校のシンボルともいうべき「グレイス・チャペル礼拝堂」。1200人を収容でき、毎朝の礼拝や生徒のプレゼンテーションなどにも利用する

 同志社中学校(京都市左京区)は、美しい自然が残る比叡山の麓(ふもと)にある(写真1)。同志社発祥の旧今出川キャンパスから、2010年に総面積10万平方メートルにも及ぶ現在の岩倉キャンパスへ移転した。広大な敷地内に小学校、中学校、高等学校が併設されている。

 校舎移転に伴い「教科センター方式」という新たな教室運営方式を取り入れた同志社中学校は、新校舎もそれに合わせたデザインにした。教科センター方式とは、各教科の教員が教室へ出向いて授業するのではなく、生徒に毎時間、各教科の専門教室へ移動してもらって授業をする教室運営方式のことだ。

 同志社中学校の特徴は、校舎全体を教科ごとのゾーンに分けるだけでなく、「メディアスペース」という、交流や啓発を目的とした学びの共有空間を各ゾーンに設けていることだ。校舎全体が生徒の知的好奇心を刺激し、幅広い分野における興味・関心を引き出すよう工夫している。

 教科センター方式の導入と、それに伴うに校舎レイアウトの工夫に、タブレットなどのIT製品の活用を組み合わせることで、生徒がより主体的に学べる環境作りを目指す同志社中学校。2014年度には、新中学1年生293人に米Appleの「iPad mini 2(旧称iPad mini Retinaディスプレイモデル、以下iPad mini)」を私物端末として購入してもらい、本格的なタブレット活用をスタートした。

 同志社中学校は、タブレットをはじめとするIT製品をどう生かしているのだろうか。同校におけるIT活用の取り組みについて、導入責任者である図書・情報教育部主任の反田 任教諭に話を聞いた。

知的好奇心を刺激する学びの場を作り出す「教科センター方式」

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