IDCが市場のプラス成長を予測
「マルウェア対策ソフトは終わった」は本当なのか?
エンドポイントのマルウェア対策ソフトウェアは長年、効果が疑問視されてきた。だが、最新のIDCリポートはエンドポイントセキュリティ市場の成長を予測している。
IT部門のセキュリティチームにとって、エンドポイントのセキュリティは長年頭痛の種になっている。従業員が私物のスマートフォン、タブレット、ノートPCを仕事に使用することが増加。各カテゴリで利用可能なプラットフォームとサービス数も増えている。また、クラウドテクノロジーの利用拡大という現象も見られる。これらの要素が組み合わさったことで、情報セキュリティ担当者が頭を抱えることが増えているのだ。
セキュリティ管理者や経営幹部にエンドポイントセキュリティについて意見を聞いてみてほしい。恐らく含み笑いを返されたり、嫌悪感をあらわにされることだろう。さまざまなデバイスやクラウドサービスが入り混じる複雑な環境において、エンドポイントセキュリティ製品(マルウェア対策ソフトウェア)は効果が期待できないという意見がある。
しかし、米IDCが公開した新しいリポートでは、エンタープライズセキュリティ市場と予想されるプラス成長について詳しく述べている。
IDCでセキュリティ製品プログラムのリサーチ統括責任者を務め、このリポートを執筆したチャールズ・コロジー氏は「エンドポイントセキュリティ製品はマルウェアなどの脅威に対する最終防衛線の役割を果たしてきた」と語る。
IDCによるエンドポイントセキュリティ市場の成長予想は、エンドポイントセキュリティの重要性が見直されていることの表れだろうか。それとも、そもそもエンドポイントセキュリティは衰退していなかったのだろうか。業界の多くのリーダーが「マルウェア対策ソフトウェアは衰退したのか」という問いかけまでしている。業界では、マルウェア対策ソフトウェア以外のエンドポイントセキュリティ製品への移行に対する期待が高まっているのだ。
このような状況があるにもかかわらず、IT関連のニュースサイトである米CRNによると、IDCは「エンドポイントソフトウェアセキュリティ市場が2018年まで年間成長率で5.1%成長する」と予測している。2013年のエンドポイントソフトウェアセキュリティの市場規模は88億ドルだった。現在の主な市場基盤は消費者だが、今後、エンタープライズエンドポイントセキュリティの需要が大きな影響力を持つまでに成長するとIDCは予想している。
このリポートで、IDCはさまざまなエンドポイントセキュリティ製品を取り上げている。具体的には、米Bit9、米IBM、米Intel、英Sophos、英Symantec、ロシアのKaspersky Lab、スロバキアのESET、スイスのKaseya International、トレンドマイクロのエンドポイントセキュリティ製品だ。
マルウェア対策ソフトウェアとエンドポイントセキュリティ製品について、多くのセキュリティ専門家は、エンドポイントセキュリティ製品は大規模な計画の一部として組み込むものだとしている。最終防衛線として使用するためのもので、単独で使用するものではないと断言している。
エンドポイントセキュリティ市場は企業にとって不可欠なものとして存続していくだろう。法令順守要件はさておき、コロジー氏は次のように述べている。「エンドポイントセキュリティ製品はモバイルとクラウド環境の重要な防衛線であり続けるだろう。エンドポイントセキュリティ製品によって、エンドユーザーの主なセキュリティとデータ保護のニーズが満たされ、ユーザーは“独立”した状態になれる。エンドポイントセキュリティ製品を状況に合わせて適切に使用することが、現在のエンドポイントに対する脅威を軽減する上でも重要だ」
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