教育現場のIT活用が進んでも、紙と鉛筆といった昔ながらの手段の良さはなくならない。こうしたアナログな手段のメリットや要素をうまく取り込んだIT製品を紹介する。
「タブレットや電子黒板は、紙や鉛筆の置き換えではない」――。ITの効果を引き出している教育機関に共通するのは、紙や鉛筆といった従来のアナログな手段を生かしつつ、その補完的な要素としてIT製品を活用するという姿勢だ。
映像や画像による多彩な表現力、情報共有の容易さなど、IT製品ならではのメリットは数多い。だが自分の考えを手元のメモにさっと書き残したり、付せんに書いて壁やホワイトボードに自由に貼り付けたりといった手軽さでは、アナログな手段に分がある。結局、デジタルとアナログ双方をいかに使いこなすかが重要になる。
2015年5月に開催された教育関係者向け年次イベント「第6回 教育ITソリューションEXPO」(以下、EDIX)では、デジタル教科書をはじめ紙からデジタルへの移行を支えるIT製品に混じり、アナログな手段の良さを巧みに取り入れたIT製品が展示されていた(写真1)。本稿では、EDIXの展示内容の中から、こうした製品をピックアップして紹介する。
学生の能動的な学習を促す「アクティブラーニング」に取り組む小樽商科大学。担当者の話を基に、同大学のアクティブラーニング導入の背景や効果を整理する。
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