仮想デスクトップインフラストラクチャ/virtual desktop infrastructure/VDI
仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)は、集中管理されたサーバの仮想マシン(VM)内でデスクトップOSを実行するための技術である。VDIは、クライアント/サーバコンピューティングモデルの1種で、サーバベースコンピューティングと呼ばれることもある。
近年、米Citrixや米Microsoftのリモートデスクトップサービスを用いたサーバベースコンピューティングの代わりに、VDIを利用する大企業が現れてきている。
VDIはユーザーごとに個別の仮想マシン(VM)を提供し、これらのVM上でデスクトップOSを動作させる。ユーザーが互いに隔離されているため、厳しい規制やセキュリティが適用された環境、すなわち情報の流出が深刻な問題となる環境にVDIは適している。これは、クリーンで安全な環境を保つために多数のWindowsを保有する必要があることを意味する。加えて、多数のVMの起動やアップデートという問題に対処する必要もあるが、これはVDIのストレージパフォーマンスの低下につながる可能性がある。
当然のことながら、VDI環境はロックダウンする必要がない。ユーザーに管理者のフル権限を与え、各個人用VMにローカルアプリケーションをインストールする権利を認めることもできる。しかし、これはユーザーを特定のVMに結び付けることでもあり、単一のマスターイメージを使ってVMをアップデートできないことも多い。
VDIではなくDaaS(Desktop as a Service)を選ぶ理由は1つではない。例えば、「事前投資が少ない」「IT部門による保守作業が少ない」「ユーザーが常時アクセスできる」などの理由だ。だが、組織のデスクトップインフラによってはVDIの方が適している場合もある。
VDIを導入したいが、複雑なVDI環境を構築して運用する専門知識を持ち合わせていないIT部門にもDaaSがお勧めである。運用の経験がないまま不十分なVDIプラットフォームを構築するよりも、DaaSプロバイダーから仮想デスクトップをレンタルする方が賢明だ。
クライアントベースの仮想マシンをはじめ、仮想化製品/サービスに関するさまざまな最新資料を提供しています。現在抱えている課題解決のためのヒントを得ることができます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
さまざまなメリットをもたらす仮想化環境だが、2023年にVMwareが買収されたことで、ユーザー企業は難しい判断を強いられている。そこで、コストメリットも大きい、仮想化環境のモダナイゼーションの方法について解説する。
データ分析・利活用のニーズが高まる中、アクションのベースとなるデータも膨大な容量となり、今後も増え続けていく見通しだ。そうなると、各企業はデータ利活用基盤として、信頼性や拡張性の高いストレージを求めるようになるだろう。
OSの移行には「データ移行」が付き物だが、その業務負荷の高さに悩まされているIT管理者は多いだろう。Windows 11への移行を進める前に知っておきたい、「データレスPC」の有効性や、導入で得られる“プラスα”のメリットを解説する。
技術や市場の変化が激しい自動車業界にあって、長年、数多くの自動車メーカーに部品を供給してきた東海理化。同社は変化に柔軟に対応するためのDX推進に当たって、これまで運用してきたレガシー仮想環境からの移行を断行する。
ハイブリッド/マルチクラウドへ移行する企業のIT環境だが、クラウド同士の連携は複雑な上に、運用も非効率になりがちだ。そこで、この問題を解消するためのハイブリッド/マルチクラウドプラットフォームを紹介する。
VMwareからの移行で新たな価値を得るための“最適な移行先”を探る (2024/11/5)
VMware対策に追われるSIer 課題は「移行先の選定」だけではなかった (2024/7/31)
VDI第三の選択肢は「高い、設計が難しい、コストがかさむ」を解消できるか (2024/3/28)
“VMwareの急変”に苦悩するIT部門をNutanixとOpenShiftが救う理由 (2024/3/21)
オンプレミスを撤廃したい企業に立ちはだかる「移行の壁」、その越え方とは (2024/3/15)
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...