オープンソースのクラウドプラットフォームには多くの選択肢がある。その代表格が「OpenStack」と「CloudStack」だ。両者の大きな違いは何か。
「OpenStack」と「Apache CloudStack」は、人気のあるオープンソースクラウドプラットフォームの双璧だ。
いずれもクラウドユーザーのニーズを満たしているが、どちらかを選択するなら、両者がどう違うのかを理解しておくことが重要だ。
OpenStackは、米Rackspace、米IBM、米Red Hatといった大手ベンダーが後押しする有力なクラウドプラットフォームだ。
強力かつ多様なコミュニティーサポートも提供されており、約150社の企業が開発に貢献している。
OpenStackは、単一の管理プラットフォームに統合される一連のプロジェクトとして管理されている。その中にはストレージ、管理ダッシュボード、ネットワーク、イメージ管理、アイデンティティー管理システムなどが含まれる。
一方、Apache CloudStackは、独自のAPIを持ち、「Amazon Web Services」(AWS)のAPIモデルもサポートするクラウド管理プラットフォームだ。アベイラビリティゾーンを使える仮想プライベートクラウドをサポートし、ハードウェアを効率よく利用するための高パフォーマンスな仮想インスタンスを提供する。インキュベーション段階を経てApacheのトップレベルプロジェクトとなっている。
OpenStackとCloudStackのどちらかを選択する際は、ハイパーバイザーサポートやコミュニティーサポート、ハードウェア互換性に加え、パフォーマンスと管理ニーズも考慮しよう。OpenStackもCloudStackもさまざまなハイパーバイザーをサポートしているが、企業は自社が選んだハイパーバイザーがサポートされていることを確認しなければならない。幅広いコミュニティーサポートと商用サポートが重要なら、OpenStackの方が望ましい。ハードウェア互換性も考慮すべき点だ。あなたの会社が既存のサーバやストレージシステムを転用しようとしている場合は、各プラットフォームのサーバモジュールとストレージモジュールがどれだけサポートされているかを検討する必要がある。
OpenStackもCloudStackも、展開するのは大変だ。だが、OpenStackは広く採用されていることから、フォーラムディスカッションや展開スクリプトといった参考情報やツールがより多く入手できる。ただしCloudStackも、最新リリースでは展開の問題がある程度対処されており、今後も改良が継続されそうだ。
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