中堅・中小企業向けクラウド会計サービス各社は、スキャナー保存制度に対応した機能を組み込んだアップデートを提供している。スキャナー保存制度を開始するための行政手続をベンダーが支援するケースもある。
会計システムベンダーが、証憑(しょうひょう、領収書や契約書など)のスキャナー取り込みや画像データ保存機能を組み込んだアップデートに相次ぎ乗り出している。2015年度の税制改正で、電子帳簿保存法におけるスキャナー保存制度の要件が緩和され、2016年1月1日に新基準の運用が始まったことを踏まえた動きだ。
以前から電子帳簿保存法に基づくスキャナー保存の制度は存在した。だが規制緩和前は手続きが複雑でシステム要件も厳しく、スキャナー保存制度の承認を受けた企業数は多くはないのが実情だった。
PFU「ScanSnap iX500」、キヤノン「DR-C225W」、セイコーエプソン「DS-560」、ブラザー工業「ADS-2500W」などのドキュメントスキャナー(シートフィードスキャナー)は、3〜5万円程度の価格帯で量販店で購入でき、企業でも部門単位や従業員単位で導入するケースは少なくない。中堅・中小企業をはじめ、起業家や個人事業主にも気軽に税務処理のペーパーレス化を開始する土壌が整ってきたといえる。
スキャナー保存制度の規制緩和をきっかけに、税務処理ひいては会計業務全般のペーパーレス化を本格的に検討している企業は、どのような準備が必要なのかを整理する。併せて、中堅・中小企業の間で導入が広がりつつある「クラウド会計サービス」(会計ソフトウェアの機能をネットワーク経由で提供するサービス)について、スキャナー保存制度を利用する際に役立つ機能や最新動向を紹介する。
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